妊娠中の睡眠の質が子供に影響を与える? 妊婦が気をつけるべき睡眠4つのポイント

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妊娠中のお母さんの行動が、生まれてくるお子さんに影響を与えることは、これまでにも様々言われてきました。一般的に「胎教」と呼ばれる「妊娠中の親子コミュニケーション」が有名ですが、「妊娠中の睡眠」についてはどうでしょう。ちゃんと考えたことがありますか?

今回は妊娠中のお母さんに気をつけてほしい点を含めて、妊娠中の睡眠についてふれてみたいと思います。

妊娠中の睡眠の重要性

睡眠は全ての人にとって重要です。中でも、とりわけ妊婦さんにとって睡眠の質が重要であることが、最近の研究で明らかになっています。

「胎児」は、言わずもがなお母さんの行動1つで健康にも不健康にもなってしまいます。食生活や日頃の行動だけでなく、睡眠に気を配ることで、様々なリスクを避けることができます。

そこで、最近言われている妊娠中の睡眠に関わる問題点を挙げてみましょう。今回は大きくわけて4つ+α。お母さん、お子さんそれぞれに関わるリスクなので、とても重要です。

1.妊婦の睡眠不足は早産・帝王切開の可能性を高める
2.妊婦の睡眠時無呼吸症候群は子供の死亡率を著しく上げる
3.妊婦の睡眠不足が子供の空間認識能力と記憶力を下げる
4.妊婦の睡眠不足は将来子供の高血圧・腎臓異常を誘発する
α.出産週の睡眠の質が子供の発育に影響を与える?

目の前のリスク、そして将来のリスクまで含め、覚えておいて損はないはずです。それでは1つ1つ確認してみましょう。

 

妊婦の睡眠不足は早産・帝王切開の可能性を高める

最初は基本的な情報です。産婦人科の先生にも言われるとは思いますが、妊婦の睡眠不足は、胎児に様々な影響を与えます。

その最も直接的な影響が、早産、帝王切開といった出産におけるリスクの増加と言われています。妊娠中の睡眠については、各国間で研究が進んでおり、統計的に睡眠時間の低下が妊娠中のリスクに直結することが明らかになっています。

母親のうつ病、妊娠糖尿病、子癇前症といった妊娠者特有疾患の発病率の増加も顕著で、中国で行われた一万人規模の調査では、妊娠糖尿病を発症していた人が7%以上いたことがわかっており、睡眠時間が7時間以下、及び9時間以上寝ることでリスクが増す(20~35%)と結果が出ています

また、妊娠中の睡眠不足は、妊娠中でない場合と比べ、コルチゾール(ストレスホルモン)の増加が多いこともわかっています。妊娠中、妙にイライラするといった原因不明の一端を担っているのが睡眠不足であることを知っているだけで対処の方法があるというもの。毎日7~8時間の睡眠を心がけ生活することが重要です。

 

妊婦の睡眠時無呼吸症候群は子供の死亡率を著しく上げる

妊娠中の睡眠時無呼吸症候群は、お子さんやお母さんに大きな影響を与えることがわかっています。2016年にAmerican Academy of Sleep Medicineが発表したデータによると、妊娠糖尿病、妊娠高血圧、帝王切開、早産、周産期死亡、アプガー指数(出産直後の健康判定指数)の、いずれものリスクが上がることが明らかになっています(調査対象地域はオーストラリアです)。

早産やアプガー指数のリスクは5割以上も高まることがわかっているため、妊娠後に太ってしまった方や、もともと肥満の気がある方は注意が必要です。ご自身だけでなく、お父さんや周りの人が気づくことも重要ですから、気になる方は産婦人科の先生に相談することをオススメします。

余談ですが、妊娠中の体重増加(BMI値増加)は、著しく睡眠の質を下げることもわかっています。適度な食事と運動は不可欠です。生まれてくるお子さんのためにも、体重管理と睡眠習慣を心がけましょうね♪

 

妊婦の睡眠不足が子供の空間認識能力と記憶力を下げる

2016年に中国自然科学財団が発表した研究結果から、妊婦の睡眠不足が、子供の興奮性シナプスの伝達と海馬に影響を与えることが明らかになりました。こちらは人でなくラットを使った実験なのですが、それでも子孫への細胞メカニズムの伝達を考えれば、人にも当てはまる可能性が高いといえるでしょう。

内容を簡単に言ってしまうと、「母親の睡眠不足が、子供の海馬神経に影響を及ぼし、空間認識能力と記憶力の発達を妨げる可能性がある」ということ。これは運動や芸術、勉強の分野において死活問題といえる重大な問題です。

空間認識能力といえばサッカーや野球などでも話題になることが多く、運動神経に直結する部分として有名です。「お子さんを一流のスポーツ選手に!」なんて理想を思い描くお父さんやお母さんには重要だと言えます。また芸術面においても空間認識能力は重要だと言われており、絵画を志す方々などは、この能力が優れていると言われています。また言わずもがなですが、記憶力は学力にも影響するため、健全な親御さんならば気にするポイントなはず。

将来お子さんに苦労をかけさせないためにも、お母さんがしっかりと睡眠をとることが重要です。

 

妊婦の睡眠不足は将来子供の高血圧・腎臓異常を誘発する

お子さんの将来といえば、こんな話も。
2016年にブラジルで発表された研究結果で、お母さんの睡眠不足が、将来の子供の腎臓機能と高血圧を誘発するとのこと。こちらも人ではなくラットを使った実験結果なのですが、人間で言う成人期になるとクレアチニンクリアランス(腎臓が身体の老廃物を排泄する機能)が減り、腎不全の原因になることがわかりました。また腎機能の低下と働きによって高血圧も併発してしまうのだとか。
お母さんの睡眠不足が、子孫やその子孫にまで影響を与える。これは大きな問題です。ですが、根本的には解決できるはずの問題です。

ではお母さんに質問です。お子さんの病気の原因が、ご自分の不眠なんて嫌ですよね? ならば早く寝て、しっかり休む。妊娠期間中だけでも、正しい生活をすることには意味があるんです!

 

出産週の睡眠の質が子供の発育に影響を与える?

最後に1つ余談を。
少々目を疑う研究発表を見つけたのでご紹介だけ。こちらもラットを使った結果なのですが、妊娠の最終週に母親の睡眠制限を行ったところ、お子さんの脳由来神経栄養因子(成長に必要な因子)が増えることがわかったそうです。生まれてくる直前までは睡眠不足にならずによく寝て、直前のみ睡眠不足となることで、お子さんの海馬発達に良い影響を与えるのだとか。

正直なところ、どこまで信憑性のある話かがわからないため断言はできませんが、人間の身体は不思議に満ちています。こんなことがあってもおかしくはないのでしょうね。そもそもですが、出産を直前に控えたお母さんは、緊張で眠りが浅くなるはずです。そうなれば必然的に該当する可能性がありそうな話なので、「こんなことがあるかも?」程度に覚えておくと話のタネになるかもしれませんね♪

妊娠中の睡眠対策は?

よく寝ろよく寝ろとは言うものの、実際のところ、なかなかうまくいかないのが現実です。お腹にお子さんがいるため簡単に睡眠薬を飲むこともできず、困ってしまうことあるでしょう。

いくつか簡単にできるものを紹介したいと思います。

1.転倒の心配がない水中ウォーキング

水中運動を行うことで睡眠の質が改善されることがわかっています。妊娠20週から37週までを対象に行なった試験結果によると、65%以上の妊婦さんが効果があったと答えているのだとか。室内でジッとしているならば、率先してプールで歩いてみるのも1つの手です♪

2.低負荷の筋力トレーニング

妊娠中の筋力トレーニングが疲労改善やストレス解消等の効果があることがわかっています。激しくないヨガや低負荷トレーニングを取り入れることで、夜間の睡眠の質が向上します。最近では一般的なスポーツジムなどでも教室があったりしますので、一度覗いてみるのはどうでしょうか

3.生活の注意点

お薬に頼らずとも、幾つかの項目に気をつけることで睡眠の質を上げられることがわかっています。

・夜間は部屋を薄暗くし、明るさを制御
お昼に水分を多く取り、午後五時以降は少なめに
・辛い料理や香辛料を避ける
・就寝前は電子機器を避ける
・お医者さんと相談し葉酸や鉄分の補給も
・就寝前のカフェインやニコチンはNG
・概日リズムを大切に。お昼寝もオススメ!

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4.体重増加を抑える努力

妊娠中のBMI値増加は睡眠の質を下げます(上参照)。お医者さんに指示を仰ぎ、しっかりとした体重の管理を行うことが重要です!

また余談ですが、妊娠中は悪夢を見ることが増えるといいます。妊娠中の悪夢は主観的なストレスが原因だと言われています。そんな時は、妊娠中でもできる軽い運動やストレッチで身体を動かしてみましょう♪

まとめ

妊娠中の睡眠について見ていただきましたが、いかがだったでしょうか。妊娠中の睡眠不足は様々な問題を引き起こします。妊婦さんにも、お子さんにも、睡眠不足は百害あって一利なしです。しっかりとした睡眠時間を確保し、質の良い睡眠を心がけましょう!

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Posted by 健康ちゃん