【シリーズ】食品添加物って何だ?:ブチルヒドロキシアニソール(BHA) 編

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健康的な生活を送る上で、食事は非常に重要です。今回で5回目の「食品添加物って何だ」。『指定添加物』454種類、『既存添加物』365種類の中から、健康に関わる添加物の説明をします。

今回は指定添加物に属す『ブチルヒドロキシアニソール(BHA)』を取り扱ってみたいと思います。冷凍の魚介類やバターなどの油に使用されています。あまり聞き覚えのない添加物ですが、どのような影響があるのでしょうか。

ブチルヒドロキシアニソールの概要

まずは物質としての前提

ブチルヒドロキシアニソール(Butylated hydroxyanisole、しばしばBHAと略される)とは、脂溶性の有機化合物であり、主に酸化防止を目的として用いられる食品添加物である。また、化粧品等にも使用される。※Wikipediaより引用

ブチルヒドロキシアニソール(以下BHA)は、天然に存在しない添加物で、食べ物に用いる場合は酸化防止剤として使われます。そのまんまですね。油分の酸化防止が主な用途です。物自体は多少の石油臭のある白色系の粘性個体です。

今回も指定添加物なので使用量上限が決まっています。

魚介冷凍品(浸漬液に対して) 1g/kg
バター 0.2g/kg … etc.

BHAの一日許容摂取量:0.5mg/kg/日

詳しくは、厚生労働省が定める使用基準リストに定められています。

使用許容量が決まっているということは、多量に摂取すると『身体に悪い』ということですね。使用用途はこちら。

魚介冷凍品(生食用除く)と鯨冷凍品(生食除く)の浸漬液、油脂、バター、魚介乾製品、魚介塩蔵品、乾燥裏ごしいも

魚介類と油に多く使われているようです。

今回は自分がどれだけ食べているか、あまりわからない部分があると思います。バターや油脂はイメージできますが、自分が食べている魚介類に使われているかどうかはいまいちピンときません。煮干しや一夜干しといった乾き物には一定の確率で含まれているようですが、詳しい部分はわからないと言っても過言ではありません。微妙ですね。またジブチルヒドロキシトルエン(BHT)と併用されることが多く、そちらは次回取り扱います。

何はともあれ、BHAが健康にどんな影響を及ぼす可能性があるか、詳しく見てみましょう。

 

BHAの健康に関する懸念

まずは一日許容摂取量の説明です。
0.5mg/kg/日とは、60kgの人ならば、30mgが許容量という意味です。最もわかりやすいバターならば、最大容量で含まれた物を150g食べると、ちょうど30mgです。ちなみにですが、バター(無塩)を150g食べると、およそ1150kcal。バターだけでそんな栄養を摂取する人間は恐らくいないでしょう。いたとすれば、それはわざと病気になりたい人です。当ブログには無関係の人間です。

しかしここで朗報。2013年度の使用量調査では、日本人の摂取割合はなんと0mg。どうやら2004年以降、こちらの添加物は禁止になってはいないものの年々使われなくなった傾向があるようで、使用されていなかったとされました(ただし似た構造を持つBHTは使用されていますが…)。

ただし日本では使用縮小の傾向がありますが、海外では別の話。せっかくなので最後までお付き合いください。実はこのBHA、様々な経緯があり国内外で使用の有無が議論されています。

名古屋市立大学の研究グループによって発がん性が確認され、発がん性が公となった1981年当時、食品衛生調査会からの意見具申を受け、厚生省が使用禁止に動き、施行期日を1982年2月1日とする規制告示に至ったが、1982年1月31日、アメリカやイギリス、カナダ等西欧諸国からの要請で再評価を行い、最終的に平成10年7月7日の食品衛生調査会毒性部会で従来の規制どおりの使用基準となった(Wikipediaより抜粋)

その後、世界的に安全性が認められ使用できるようになったのですが、未だ発がん性等の議論がなされています。致死量は、マウス2g/kg、ラット2.2g~5g/kg(1951年)とされており、強い毒性を持っていることがわかります。

ではどんな場合に問題があるとされているのでしょうか?
今回は国内であまり使われていない点と、それ以外にも様々な調査が行われているため問題点は1つ。

・摂取による懸念(発がん性)

BHAよりもBHTを先に取り扱うべきだったかと迷いましたが、ひとまずこちらをば^^;

 

【BHAの問題点】摂取による懸念(発がん性)

BHAを含む酸化防止剤は、現在も多くの実験がされています。BHA、及びBHTは、同列で扱われることが多く、本当に様々な実験結果が発表され続けています。中でも発がん性に関するものは多く、80年代以降にも多くの結果が出ています。

国内で発表された最も有名な例で言えば、上記の名古屋市立大学の発がん性報告。

伊東信行教授らの研究では、発がん性のみられた用量は1.322mg/kg/日、過形成がみられた用量は109.6mg/kg/日、何も変化がみられなかった用量は54.8 mg/kg/日であり、これが最大無毒性量(NOAEL)と判断されている。(Wikipediaより抜粋)

いくつかの発がん(膀胱、前胃)物質(BHA)の作用を促進する可能性があるため、完全に無害にならない可能性がある(Chemoprevention of cancer: Phenolic antioxidants (BHT, BHA)より抜粋)

これらの他にも発がん性を疑う動物実験の結果が発表されています。ただし、同列で行われた実験の中で、反対にがんを抑える効果も発表されていたりします。

・メチルアゾキシメタノール酢酸が誘発する結腸癌及び肺腫瘍を用量依存的に抑制。
・1,2-ジメチルヒドラジンが誘発する結腸癌の発生頻度及び多様性を減少した。
・N-エチル-N-hydroxyethylnitrosamine投与による前腫瘍及び腫瘍性病変の誘発を阻害する
・ジメチルニトロソアミン投与による肝腫瘍を用量依存的に抑制 ……などなど

どうやら使い方により、薬にも毒にも成り得る添加物のようです。まとめて読んでみたい方はこちらをどうぞ。

現在の結論としては、多量に摂取しなければ問題ないと言えるでしょう。継続調査も行われていることから、国内における現状の使われ方で問題が出る可能性は低いと思われます♪

ただし一点注意!
国内において大人は問題ないとしましたが、子供、主に乳児は影響を受けやすいため、短期的でも摂取を避けるべきとされています。国によっては乳幼児使用が禁止されている劇物です。お父さん、お母さん。海外旅行や海外での生活がある方などはお気をつけてください。

 

まとめ

今回はブチルヒドロキシアニソール(BHA)を説明しましたが、どうでしたか?

まとめとしては、

1.BHAは指定添加物に属し、主に酸化防止剤として使われ煮干しやバターなどに添加されている
2.使用量上限が決まっており、一日許容摂取量は0.5mg/kg/日。60kgの人なら30mg
3.多量に使用した場合、発がん性があるが、国内では2004年以降使用が減っており、ほぼ0に近い数字となっているため、健康懸念は少ない

こんなところでしょうか。
国内では使用用途が減っているため、あまり心配する必要はないようです。しかし海外、特にアフリカ等では幅広く使用されている添加物のため注意が必要です。同列添加物であるBHTについては次回細かく触れてみたいと思います。

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