アルコールは運動に影響するの? 健康と運動にまつわるアルコールの話

運動, 食事アスリート, アルコール, お酒, 運動, 飲酒


皆さん、健康のために運動していますか?

「当然だ!」と胸を張るあなた!
ここで1つ確認です。

まさか運動した後にお酒、飲んでいませんよね?

お酒は百薬の長などと長年世間で呼ばれてきましたが、実は近年全く飲まないほうがリスクが少ないことが実証されつつあります…

しかもこと運動に関しては、肯定的なデータは多くありません。試合後に大酒をあおるアスリートを見ていると、私は胸が苦しくなってしまいます。なので見ません。不健康になってしまいます。

ということで、今回は運動とアルコールにまつわるお話をしてみたいと思います。

なら百薬の長は間違いなの? お酒に関わる色んな噂

一般的にほんのごく少量のお酒は体に良いとされてきました。確かに少量のアルコールを摂取した場合に心筋梗塞、脳梗塞、糖尿病、動脈硬化、冠動脈疾患といった疾患の発症率が低下するというデータはあります。しかし2016年、それら結果に統計ミスがあったことが指摘され、大々的にニュースにもなりました。それから話は平行線をたどり、結局どちらかわからない。そんな状態でまだ結論はありません。

結局のところ、飲酒は健康にとって良いところもあれば、悪いところもある。そんな面白みのない結論になってしまいます。

ですから今回は論点を『運動』に絞ったアルコール摂取について触れていきます。項目は2つです。

1.アルコールが運動中に与える影響
2.アルコールが運動後に与える影響

一般的に知られた飲酒の影響と、運動後の飲酒について見てみます。

1.アルコール(飲酒)が運動に与える影響は?

これはもう当たり前ですよね。
飲酒後に運転することが禁止なように、アルコールは人間の体に多大な影響を及ぼします。

アルコール摂取により運動機能や認知機能の低下が起こることは多く知られ、アルコールに強い弱い(体質)に関係なく、呼気中アルコール濃度によって反応速度が低下するのが実証されています。

アルコール摂取時の運転の危険性は、もう誰でも知っている知識として一般化しているし、自動車免許を持っている人ならば当たり前に知らなくてはいけない知識です。

運転中に対象を発見する反応速度、危険察知してからハンドルを切るまでにかかる時間、危険察知からブレーキを踏むまでにかかる時間、対象にぶつかるまでの時間、その他全てのデータが通常時より劣り、全ての反応が遅れます。いまさら言うまでもないですよね?

『私は酔わないから大丈夫』
その言葉事態が間違っています。例え本当に酔っていなくても反応は鈍るんです。パフォーマンスが確実に落ちるということは、運動の効率も落ちるということ。

アルコールとアスリートに関わる研究の中では、日常的にアルコールを摂取している群に属する人が約11.4%もの運動能力低下があることを指摘しています。詳しく読んでみたい方はこちらをどうぞ。

11%も運動能力が落ちるんですよ?

それって11%動きが落ちる、イコール11%エネルギーを使えないと同意味です。1キロランニングをしても、900メートルしか走ってないのと同じ意味です。同じ時間の運動をしても、それだけ効率が変わるということです。1センチを争うトップアスリートともなれば、体内にアルコールが残った状態で本番に臨むなど言語道断。前日にアルコールを飲むことすら避けるべきなのは明らかです

余談ですが、チームスポーツに関わる人ほど飲酒量が多いことも指摘されており、引退後にはさらに量が増える傾向にあることも言われています。その死亡率も一般と比べれば比べようもないほど高く、どれだけ健康的でないかを物語っています。こちらも興味があれば読んでみてください。

確かにストレスの軽減効果やほんの少しの健康効果はありますしかし後に運動を控えた状態でアルコールを摂取することにメリットはありません。そして年齢を追うごとにデメリットを増していくため、すぐにでも改めるべきであると言わざるを得ません。

2.運動後のアルコール(飲酒)が体に与える影響は?

摂取後の運動に問題があるのは当たり前ですから、むしろ知っていただきたいのはこちらです。

先に言ってしまいますが、運動後にアルコールを摂取するのは、あまり体によろしくありません。試合後や運動後に、打ち上げと称してたらふくビールを飲むことも多いと思われますが、より強い負荷を体にかけた人ほどアルコールは負に影響します。

毎日のように試合のある野球選手がビールをあおっている姿をテレビ等で見たことがある方も多いと思います。確実なデータがないため断言はできませんが、統計を取ってみれば、そういった選手は超一流と呼ばれた方々より早く現役生活を終えているだろうと考察できます。

もちろんそれには理由があります。ストレスは解消できるかもしれませんが、主体となる肉体の回復に多大な影響を及ぼすからです。こんな面白いデータがあります。見てみてください。

Before the match, immediately post-match, 2 hours post-, and 16 hours post-match measures of countermovement jump.Alcohol resulted in large effects for decreased CMJ height,
(~中略~)
It seems that alcohol consumption during the evening after competitive rugby matches may have some detrimental effects on peak power and cognitive recovery the morning after a Rugby League match
(参照:The Effect of Post-Match Alcohol Ingestion on Recovery From Competitive Rugby League Matches)

ラグビー選手を対象に試合後のアルコール摂取がもたらす効果を調査した結果によれば、端的に言うとアルコールが認知機能や体力の回復に悪影響を与えているということです。通常であれば回復可能な体の機能が戻らないことを意味していて、これはアスリートにしてみれば致命的なことです。

疲労の蓄積は運動の敵です。慢性的な疲れは怪我を生み体調不良を引き起こします。ストレス解消をとるか、それとも体の回復をとるか。人それぞれと言ってしまえばそれまでですが、気力で動かした体の寿命は確実に縮みます。気分良く体を誤魔化し続けるか、長く現役を続ける可能性をとるかか。私がアスリートならば、迷いなく後者を選択すると思います。

そしてこれは個人的な予想でしかありませんが、これから東京オリンピックを迎えるにあたり、どこかのタイミングで対象となるスポーツ選手に『禁酒』のお達しが出ることでしょう。正確に言えば、運動後のビールを1杯(0.5g/kg)以下に抑えろというものですね。
これは一般の方でも同じですから、健康を意識するのであれば、運動後の飲酒を意識してみてください♪

まとめ

飲酒が運動にどんな影響を及ぼすか。聞いたことはあっても、気にしたことがないのがほとんどだと思います。

個人的な話をしてしまえば、健康ちゃんは日々の生活にお酒は不要だと思っています。確かにお酒の席は楽しいし、ストレスの解消にもなります。しかし常日頃からお酒に頼る生活の先に、健康が見えるでしょうか?

当たり前ですが、アルコールは分解に時間がかかります。逆に言えば、それは無駄な作業を肝臓に強いているということ。何かを減らすことに時間をかけるより、増やす努力をするのが健康につながるコツです。

・アルコールは運動機能や体の回復に悪影響を与える

簡単ですが、今回は短いのでこれをまとめとさせていただきます。

健康は意識から!
あなたも今日から健康、はじめてみませんか?