【シリーズ】食品添加物って何だ?:安息香酸編

10月 19, 2017食事安息香酸, 安息香酸ナトリウム, 添加物, 食品添加物って何だ?


健康的な生活を送る上で、食事は非常に重要です。今回で3回目の「食品添加物って何だ」

『指定添加物』454種類、『既存添加物』365種類の中から、健康に関わる添加物の説明をいたします。

今回は、指定添加物に属し、近年では健康被害も懸念されている『安息香酸』を扱ってみたいと思います。同時に同じく指定添加物に属する安息香酸ナトリウムについても触れてみたいと思います。

指定添加物、安息香酸って何だ?【概要】

まずは物質としての前提

安息香酸(あんそくこうさん、英: benzoic acid、独: Benzoesaure)は示性式 C6H5COOH の芳香族化合物であり、特に芳香族カルボン酸である。ベンゼンの水素原子1個がカルボキシ基に置換された構造を持つ。水に溶かすと酸性を示し、pKa は 4.21 である。
安息香酸のカルボキシル基に対してオルト位の水素原子がヒドロキシル基に置換されると、サリチル酸となる。
抗菌・静菌作用があるので、水溶性のナトリウム塩、安息香酸ナトリウム (sodium benzoate) などは清涼飲料等の保存料として添加されている。酸型保存料の一種。殺菌作用はない(既に細菌などの増殖したものに対しては無効)。旧厚生省は安息香酸を天然に存在しない添加物に分類している
※Wikipediaより引用

安息香酸は、天然に存在しない添加物で、食べ物に用いる場合は保存料、防腐剤として使われます。

なお、当然指定添加物なので使用量上限も細かく決まっていて、

キャビア:2.5g/kg
マーガリン:1.0g/kg ……etc

安息香酸の一日許容摂取量:5mg/kg/日

詳しくは、厚生労働省が定める使用基準リストに定められています。

と、ここまで読んでピンときた方もいると思いますが、使用許容量が決まっているということは、端的に『身体に悪い』ということです。

使用用途も多いですよ。
今回もざっとのっけてみましょう。

キャビア、マーガリン、清涼飲料水、シロップ、しょう油、果実ペースト(すり潰しペースト状にしたもの)、果汁(濃縮果汁含む)。

主にお菓子やジュース、栄養ドリンク剤に多く使われています。その中でも特筆すべきものがあるとすればマーガリンでしょうか。マーガリンは、以前紹介したソルビン酸も多量に含んでいます。ダブルダブルです。とてもではないですが、健康食品とは呼べません。
ソルビン酸についてはこちらをお読みください。

さて、では今回も質問してみましょう。
あなたは1日に、上記のどれくらいを食べていますか。ざっくりと数えてみてください。ダイエット目的や栄養補給で飲んでるジュース類には大概入ってるかも。ほら、そのコーラとかトクホの飲み物とか…。そもそも何なんでしょうね、トクホって。信じてる人いるのかしら。

話を戻します。
安息香酸は自然界には存在せず(実際は存在するのですが名目上ね…)、上限が決められた添加物です。ソルビン酸と同じく『健康に被害を及ぼす』ものです。

それでは安息香酸がどんな健康被害を及ぼす可能性があるか、詳しく見てみましょう。

安息香酸の健康被害に関する懸念

念のためですが、もう一度書いておきますね。

日本で認められた添加物は、短期間での大量摂取、長期の継続的摂取、世代をまたいでの摂取について動物実験が行われています。アレルギー要因の有無、発がん性の有無、急・慢性の毒性の有無、胎児に与える影響、といった項目を調べた上で使用許可を出しています。

上限の値は、「健康への影響が出ない摂取量」、いわゆる「無毒性量」です。世に出ている多くの食品は、これをクリアしてます。たまにはみ出してて大問題になることはあるけども…。念のため書いておきます。当然ですが、お店で売っているものを食べてすぐ病気になることもありません。あしからず…。

さて、まずは一日許容摂取量の説明です。
5mg/kg/日とは、大体60kgの体重の人ならば、300mgが許容量という意味です。ソルビン酸でもそうでしたが、キャビアなら120g摂取しなければ許容量を超えることはないです。……キャビア120gも食べてたら塩分過多で気持ち悪くなるんじゃないでしょうか。ちなみにキャビア100gが2万円とすると、大体2万4千円分食べて1日の許容量ですね♪

厚生労働省が行った平成24年度の調査では、日本人の成人における安息香酸の摂取割合は、許容量に対し0.36%。大体1mg程度だったそうです。

ですが、私は若年層の調査結果に対して多少の疑念を持っています。近年の栄養ドリンク剤のブームは皆さんもご存知ですよね?

実はこの安息香酸、皆さんが日頃飲んでいる栄養ドリンク剤のほとんどに入っています。仮に100mlを一本とすると、最大容量が0.06g。これって60mgにも相当するんですよ。実際はそんなに含まれていないでしょうが、仮に60mg含まれていたとして考えてみてください。

最近では眠気を飛ばすためと称してカフェインを多く含んだドリンクが流行っていますが、実はその多くにも安息香酸が入っています。仕事が忙しく、1日3本、4本と飲んでいる人も多いと聞きます。
そこで取り沙汰されるのはカフェインによる中毒ばかりですが、実は4本も飲めば、安息香酸だって女性の1日許容量を超えている可能性があります。
(仮に45kgの女性ならば許容量は225mg!)

現実味がないと思われる方もいらっしゃるでしょうが、ドリンク中の内容量がわからない以上、最大容量入っていると考えるのはおかしくないはず。ましてや、それを毎日蓄積させているとなれば、自ら進んで人体実験を行っているようなもの……

私には恐くてできません。
カフェイン多いのがダメなだけでしょ?とお思いの方、恐くなるのはこれからですよ。

ではどんな問題があるとされているのでしょうか?
ソルビン酸と同じく問題点は2つ

1.継続摂取による危険性
2.複合摂取による危険性

これらが問題点として指摘されています。

【安息香酸の問題点】1.継続摂取による危険性

まずは動物実験の結果です。

およそ 2250 mg/kg 体重/日もの高用量を5 日間混餌投与したラットで、興奮、運動失調、けいれん、脳の組織病理学的変化がみられた。死亡率は約50%で、腸への出血例もあった(Kreisetal.,1967)。ラットにおよそ825mg/kg 体重/日を7~35日間(Kreis et al.,1967)、あるいは65~647mg/kg 体重/日を28日間(Bio-Fax,1973)投与した他2件の試験では、投与に起因する明らかな変化は起きなかった。Kreisら(1967)の試験では、2250 および 825mg/kg 体重/日での体重増加量の抑制は、摂餌量の低下によると考えられる。(※国際化学物質簡潔評価文書より引用)

ちなみにヒトでも実験は行われています。

食事中に0.3-0.4gの安息香酸を62日間に亘って与えた6名では、血液像、尿組成、窒素バランス及び健康状態に異常は見られなかった。(Chiienden et al.,1909)
ペニシリンで治療中の名の患者9名に毎日1200mgの安息香酸を8回に分けて、8名は5日間、1名は14日間与えたが、何ら影響は見られなかった。内因性ノクレアチニンのクリアランスにも、通常の尿分析にも異常は見られなかった。(Waldo et al.,1949)
(※WHO Food Additives Series 18, 1983 BENZOIC ACID AND ITS CALCIUM, POTASSIUM AND SODIUM SALTSより引用)

どれも古くて知見としてはイマイチです。マウス、ラット、モルモット、イヌ、ヒトのそれぞれで実験は行われていますが、どうにもデータが古くてわからない…。

と、まあそれは置いておいても、安息香酸単体ではそれほどの毒性はないと言えるかもしれません。しかし内容からもわかるように、約二ヶ月以上の知見はありません

毎日ドリンクを大量に飲んでいるあなた。
もしかするとあなたは、ヒトによる実験を体現しているのかもしれませんね…

最後にもう一点、
アレルギー性疾患を持っている方が安息香酸塩を含む食事や飲み物を取ると、症状が悪化することがあるそうです。気になる方は清涼飲料水などをやめてみてはどうでしょう?

 

【安息香酸の問題点】2.複合摂取による危険性

単体検査はされている。これは全ての添加物に対して言えることです。ただどうやら、安息香酸の問題点はこちらの複合摂取による割合が高いようです。

ソルビン酸の項目でも書きましたが、複合的要因で摂取した場合の調査が乏しく、いわゆる食べ合わせによる影響は、未だはっきりとわかっていません。ただし、現時点で問題とされているものもあるようです。

中でも最も問題があるとされているのがベンゼン安息香酸がビタミンCと反応して、みんな大嫌いベンゼンさんへと変貌します。

一度は聞いたことがあると思いますが、ベンゼンは自動車の排ガスや、築地移転の候補地からも出たっていうアレです。発がん性があります。

平成18年に厚生労働省でも調査をしているのですが、まあ問題がないと。むしろ煙草のが話しにならないくらいヤバイという結論になってます。まあ確かにそうなんですが……、それはそれですよね。

実際はそう簡単に『化学反応を起こしてベンゼンを作り出す』なんてことは起こりませんが、実際に少量の発生は確認されています。体内での反応はさらに曖昧ともなるため注意は必要です。そもそもベンゼンは発がん性より一般的に知られる毒性の方が問題だということも覚えておいてください。今回は余談となりますので割愛!
煙草の説明などの際に触れてみたいと思います♪

今後も様々な調査が行われて、問題点が出そうな予感がプンプンします。毎日進んで摂取する理由は私には考えられません。

まとめ

安息香酸をあれこれと説明しましたが、どうでしたか?

まとめとしては、

1.安息香酸は指定添加物に属し、主に保存料として使われキャビアや清涼飲料水などに添加されている
2.使用量上限も決まっており、一日許容摂取量は5mg/kg/日。60kgの人なら300mg
3.実際に算出されたデータでは許容量をはるかに下回るが、カフェイン飲料ブームによる過剰摂取が心配される
4.継続摂取、複合摂取による危険性が不透明。今後健康被害を起こす危険性を孕んでいる予感が…

こんなところでしょうか。

実際に調べてみると、食品1つを取っても知らないことが多いと思います。どんなものを食べるのが健康に繋がるのか。たまにはそんなことも考えてみてはいかがでしょうか?

ちなみに最後まで読んでくれたあなたに1つ余談。
散々脅してきましたが、実際は清涼飲料水に含まれる安息香酸の最大量は150mg/kgとおおよそ決められていて、100mlの清涼飲料水ならば15mg程度しか入っていません。

だからと言って、それが少ないかはわかりません。何しろデータがないんですから♪

大袈裟に言った方が人間は気にします。

そうです。健康は意識からなんです!
あなたも今日から健康、はじめてみませんか?