『おしゃれ』は健康? それとも不健康? ファッションや流行にまつわる健康の話題

2018年4月25日健康コラムおしゃれ,お洒落,ファッション,健康,健康コラム健康コラム,お洒落,ファッション,健康,健康コラム

おしゃれな部屋

女性にとって、流行やお洒落は永遠の課題です。多少の健康的リスクを冒してでも、過度のダイエットや運動をしてしまいがちで…。実はそんな方も多いと思います。ということで、今回はオシャレにまつわる健康の話題に触れてみたいと思います。

おしゃれが健康に繋がるの?

疑問のある女性

まず始めに結論を言ってしまいましょう。どうやらおしゃれには、『一長一短の健康効果がある』とするのがもっとも適した答えだと思います。ある行動は健康的、ある行動は不健康。残念ながら、全ての行動が健康に繋がる訳ではありません。当然ですよね。すみません^^;

ならばどんなメリット・デメリットがあるのでしょう。この際ですから、一つ一つ確認してみてください。その中で思い当たる項目があれば、

「あれは体に良いことなんだ」
「やっぱりあれは駄目なんだ」

などと一喜一憂してみるのも面白いかもしれませんね。ということで、今回の項目は9つ。日頃の自分と比較してみましょう!

1.おしゃれな人ほど行動的で運動している
2.おしゃれは認知症のリスクを下げる
3.おしゃれな人は食に関する意識が高い
4.おしゃれな人は睡眠不足に陥りがち
5.ファッション誌を読む人ほど自分の体に不満を持っている
6.衝動買いはストレス解消に
7.女性のヒールは不健康の温床
8.髪のカラーリングは不健康に繋がる!?
9.ファッションと健康は新しい研究分野になり得る!?

おしゃれな人ほど行動的で運動している

ヨガをする女性

こちらは何となくイメージできると思いますが、日頃からおしゃれにこだわりの強い人ほど、行動的で運動をする頻度が高いという結果が(※1)。活動量別に見た健康度合は幾つもの実験で肯定されているので前置きは不要だと思いますが、簡単にまとめると『おしゃれを意識している人ほど、無意識に健康を目指している』という事実があるようです。活動量が多いことは、年齢や性別に限らず健康的であることが実証されていて、人はおしゃれを意識するだけでも健康的な生活を送れることを意味しています。
「どうせ外なんて出ないし」と部屋着のままテレビやスマホばかり見てるあなた。たまには着飾って外に出てみませんか? 意外に人生なんて簡単に変わるものですよ。

よろしければ、おしゃれに乗馬などいかがでしょうか?

おしゃれは認知症のリスクを下げる

驚く子犬

おしゃれはなにも若者だけの権利ではありません。歳をとっても、幾つになっても、常に気にかけるべきポイントだと思います。なにせ『おしゃれ』は、人の脳を活性化させるのですから。

高齢の女性を対象にライフスタイル活動の調査を行ったところ、より多くの多様性を持つ女性ほど認知能力が高く挑戦的に動き回るという結果が。老化や認知症リスク、障害のリスクまで大きく下げるというのですから驚きです(※2)。やはり幾つになってもおしゃれを気にかけるのは重要なようです。歳なんか関係ありません。思うままに行動してみるのも健康の秘訣です♪

おしゃれな人は食に関する意識が高い

良い香りのかぼちゃスープ

こちらはルーマニアで行われた調査結果なのですが、日頃からファッションを意識している人ほど、有機食品などの健康を意識した食品を口にすることが分かっています(※3)。おしゃれな人は、食事にも身につける物や身体的特徴と同じようにファッション性を求めるのが分かっており、流行や有機食品を多く取り入れるのだとか。17年に流行ったインスタ映えも、これら結果の延長線にあるのかもしれません。

また食意識は、若い人より高齢者により多く見られ、年々こだわりも増していくのだとか。健康意識の高いお爺ちゃん、お婆ちゃんほどおしゃれなのは事実なのかもしれませんね♪

おしゃれな人は睡眠不足に陥りがち

眠った子犬

ただし、おしゃれにも落とし穴はあります。おしゃれな人ほど活発で行動的なのは事実ですが、それゆえか『アルコール量』や『睡眠時間』が少なくなる傾向があるようです(※4)。こちらは若い人ほど顕著なようで、行き過ぎた「おしゃれ」は、他のリスクも上げてしまうようです。健康を意識した食事はしたいけど、おしゃれな人の周りには人が集まります。社交的な付き合いのために夜中の食事やお酒も増えがち…。こちらはより「おしゃれさん」ほど当てはまるようですから、時には立ち止まって考えてみるのも重要です。

ファッション誌を読む人ほど自分の体に不満を持っている

雑誌を読む女性

おしゃれのバイブル、ファッション誌。頻繁に購入し読みふけっている方も多いかと思います。ただ少々残念なことが。

ファッション誌と健康の関係を調査したところ、ファッション誌を見ている人ほど、自分の体への不満や心理的な健康度が低いのだそう(※5)。言い換えれば、「自分の体に自信がないから、自分に似合いそうなファッションを参考にする機会が増える」というところでしょうか。本当の「おしゃれさん」は、ファッション誌や世間の情報に踊らされず、自らの信念に基づき行動するため、ファッション誌をそれほど参考にしない、ということの裏返しなのでしょうか。何とも皮肉な結果ですが、いやはや興味深いと思いませんか?

ちなみにこんな情報も。米国のファッション誌を対象にした調査によると、雑誌にのったサプリメント等の製品は、あまり深く考えずに購入されることが多いのだとか(※6)。こちら、本来はファッション誌の購買層ターゲットと注意喚起を行う調査結果なのですが、消費者のことをよく理解している結果だと関心してしまいますよね。「体に不満 = もっと見栄え良くしたい!」ですからね。人間心理がよく分かります。

衝動買いはストレス解消に

買い物イメージ

誰でも経験があると思いますが、衝動買いはとても楽しい行為です。それゆえか、とても高いストレス解消効果があると言われているのだとか(少々エビデンスに乏しいですが^^;)。おしゃれとは少し違うかもしれませんが、雰囲気や興奮による気分の向上は健康に繋がるともされています。次のお休みには、少しおしゃれして街でウィンドウショッピングするのも一興ですよ。

女性のヒールは不健康の温床

ハイヒールの女性

女性のヒールは不健康の温床と言われ、様々な不健康効果が明らかになっています。別項目にまとめてありますので、こちらをご覧ください。

髪のカラーリングは不健康に繋がる!?

女性の唇と髪

頭髪のファッショントレンドと健康リスクを調査したものによると、一部頭髪にまつわる製品に含まれるホルムアルデヒドが原因で、健康被害をもたらす可能性があると指摘しています。日本でも稀にホルムアルデヒドを含んだカラーリング剤、化粧品やシャンプーが取り沙汰されることがありますが、海外など一部国では今でも普通に使用されています。「どこかの海外セレブが使用していたから」などの理由だけで使用していると、手痛いしっぺ返しがあるかもしれません(※7)

ファッションと健康は新しい研究分野になり得る!?

爪のイメージ図

ファッション意識と健康は、非常に密接した関係にあるのかもしれません。近年では様々な媒体でファッションと健康に関する健康効果(※1)が言われ始めていて、今後はさらに沢山の面白い効果が発表されると予測されています。

近い将来、学校の授業や会社の行事にファッションを取り入れた授業やレクレーションが生まれるなんてことも十分考えられるということです。

「私は全然興味ないんで!」と邪険にせず、気軽におしゃれを楽しんでみるのも良いかもしれませんね♪

まとめ

おしゃれと健康というテーマ、いかがだったでしょうか。あまり健康と関係がなさそうな分野にも、まだまだ健康のタネは眠っています。これからも新しい健康のタネを探して歩き回ってみたいものです♪

健康は意識から!
あなたも今日から健康、はじめてみませんか?

参考文献


※1) :LaBat, K. L., & Kim, H. Y. (2014). Exploring the relationships of fashion and health.
※2) :Carlson, M. C., Parisi, J. M., Xia, J., Xue, Q. L., Rebok, G. W., Bandeen-Roche, K., & Fried, L. P. (2012). Lifestyle activities and memory: variety may be the spice of life. The women’s health and aging study II. Journal of the International Neuropsychological Society, 18(2), 286-294.
※3) :Petrescu, D. C., & Petrescu-Mag, R. M. (2015). Organic food perception: fad, or healthy and environmentally friendly? A case on Romanian consumers. Sustainability, 7(9), 12017-12031.
※4) :Trovato, F. M., Martines, G. F., Brischetto, D., Catalano, D., Musumeci, G., & Trovato, G. M. (2016). Fatty liver disease and lifestyle in youngsters: diet, food intake frequency, exercise, sleep shortage and fashion. Liver International, 36(3), 427-433.
※5) :Swiatkowski, P. (2016). Magazine influence on body dissatisfaction: Fashion vs. health?. Cogent Social Sciences, 2(1), 1250702.
※6) :Mongiovi, J., Hillyer, G. C., Basch, C. H., Ethan, D., & Hammond, R. (2017). Characteristics of medication advertisements found in US women’s fashion magazines. Health promotion perspectives, 7(1), 28.
※7) :Khumalo, N. P. (2011). Hair fashion trends and formaldehyde health risks. SAMJ: South African Medical Journal, 101(12), 872-872.