結婚の準備をする前に知っておくべき!? 結婚にまつわる健康の話9選
6月を2ヶ月後に控え、結婚式の準備に余念がない幸せカップルも多いことでしょう。しかし待ってください。その結婚、本当に健康的ですか?
ということで、今回は結婚にまつわる健康の話をしてみたいと思います。
結婚は健康的?それともストレスの温床?
世間では結婚について様々なことが言われています。
「結婚も良いものだよ」
「結婚なんて地獄の入口」
「子供が本当に可愛いくって!」
「帰るくらいなら仕事してた方がマシ」
「行ってきますのキスですか~♪」
「嫁が鬼のように恐い」
「工事現場のようなイビキを踵落としで止める」
「旦那が家にいるだけでガチギレ」
などなど様々な声がありますが、結局のところ健康に良いのか悪いのか、あまりよくわかりません。離婚が大きなストレスになることは聞くこともありますが、結婚はどうなのでしょうか? 結婚で代わる健康に関する項目は大きく分けて9つ。聞いたことがある方も、改めて見てみると面白いですよ♪
2.結婚は長寿になる、が…
3.結婚は精神的安定を与える、が…
4.女性の病気発症リスクが下がる
5.出産のリスクが減少する
6.結婚すると体重が増える
7.ガンによる生存率が伸びる
8.不健康は離婚の危機!?
9.異文化結婚は健康的じゃない!?
結婚は幸福度が増す、が…
世間では「結婚をすると幸福度が増す」と知られており、実際に多くの方が結婚前より結婚後の方が幸福度が増します。しかし、一般的に知られているのはここまでの情報です。
ただ残念ながら、幸福度が増すには大きな「条件」があることをご存知でしょうか。こちらの条件、少々言うのは心苦しい点があるのですが、どうやら誤魔化すのも難しい…。ということで端的に言ってしまいます。そうです。お金です。
結婚における幸福度は、なかなか無残なほど金銭面に影響されることが多くの国で実施された調査からも明らかになっています(※1)。もちろん例外は沢山あると思いますが、統計的に「お金がない=健康面の幸福度メリット0」は事実のようです。恐ろしく現実的な結果ですが、受け入れるしかありません。また、お金と同じく教育水準や学歴が高いほど幸福度も高いことがわかっています。こちらは学歴水準が給与面と比例しているため金銭面の統計と同じ結果ですが、結婚するにも沢山勉強しておいて損はしないということです。
さらに残酷なことを言えば、結婚当初から金銭的な問題を抱えていると、結婚する前より幸福度が下がることもわかっています。「お金がない、だから結婚できない」という日本人がいかに堅実かをデータが証明しているんですね。誇らしいのか、情けないのか…。ただ、男性に一つ進言しておく点として、女性は幸福度の幅について許容が広いこともわかっています。お金がなくとも必死に稼ぐことで状況は変えられるということです。「幸せになりたいなら稼げ!」。なんとも単純な結論です。
結婚は長寿になる、が…
結婚をしている人は、そうでない人と比べ、長寿であることは有名な話です。数多くの統計調査で明らかになっているのですが、残念ながら、幸福度と同じように、「ある条件」がついて回ります(※2)。もうご存知ですね? はい、お金です。
「お金がなくたって私は幸せ!」という方も多くいることでしょう。ですが、寿命に関してそうはいきません。残念ながら、結婚における長寿の条件は「お金」で「幸福度」は含まれていないようです。簡単に言えば、「お金がなくても幸せ」は、寿命になんら無関係ということ。…愛で寿命は変えられないと。何とも悲しいです。
書いていて心苦しいのですが、どうやら女性は本能的にお金持ちを結婚の対象として見ているようです。その男性がどれだけ魅力的だろうと、金銭面を満たさなければNG。これら行動は、欲深さや自分勝手の象徴として扱われがちですが、れっきとした現代生存競争の結果であることをデータが示しています。経済的に裕福である人が自分にも健康をもたらし生殖率や子孫の継続性を上げる。これは残念ながら動物の本能です。
寿命に関してはこちらもどうぞ一読を…
結婚は精神的安定を与える、が…
「あの人、結婚してから変わったね」
こんな話、あなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。結婚が精神的安定をもたらすことは以前より知られています。メンタルヘルスの分野でも一人暮らしの人より結婚している人の方が精神的安定度が高いのは普通の話。これは男性より女性により当てはまっていて、結婚が大きなイベントであることは明らかです。ですが…、こちらは「ある条件」次第で随分と安定性が変わってしまうようです。もちろんアレです。そう、お金です。
お金持ちとそうでない人の間には埋められない差があるようで、所得水準が高い人ほど大きなストレスや社会的不安に耐えられることがわかっており、健康にも大きな影響を及ぼすのは明らかです。「お金持ちは総じて健康である」というイメージは、こういったデータからも歴然であると言えます。
ただし、「結婚していない人」と「している人」ではかなり大きな差があり、結婚して「精神的に大人になったな」というイメージは決して間違っていません。結婚が男女とも一皮むける良い切っ掛けにはなることでしょう♪
女性の病気発症リスクが下がる
こちらは女性限定の健康情報。なんと女性は結婚することで各種病気にかかるリスクが減るという調査結果(※3)があります。男性の病気リスクは結婚に関わらず一定なのに対し、女性は明らかな健康を手に入れる。男性にとっては、なかなか理不尽な話ですよね^^;
実際は結婚していた女性が離婚や死別で一人になると病気の発症リスクが増すという調査結果なのですが、女性にとって精神的に安定した結婚生活は健康の一因になり得るということ。それはそれで素晴らしいことじゃありませんか♪
出産のリスクが減少する
結婚しているだけで、早産や低体重の出産などの不利益なリスクが減らせるようです(※4)。当然といえば当然かもしれませんが、妊娠期間中、女性一人で生活をするのは大変です。しかし、たかが社会的責任一つで出産のリスクは劇的に下がります。その後の幸せのためにも、「形だけ」とも言われる結婚という行為が、元気なお子さんへと繋がるのならば考えものです。お父さん、迷っている暇はありませんよ?
結婚すると体重が増える
こちらは統計学のお話。どうやら結婚をすると男女ともに体重が増えるそうです。離婚すると体重が減ることもわかっていて、なかなか興味深い結果です(※5)。こちらのデータ、社会的な要因に関係がないというのだから面白いです。長寿になるが、体重は増える。単純に「太ることが不健康である」という定説を覆す効果を結婚は持っているのかもしれません。続報に期待しましょう♪
ガンによる生存率が伸びる
こちらは結婚後、ガンになってしまった場合の生存率のお話。どうやら一人暮らしの人に比べ、結婚している人は生存率がグンと高いようです(※5)。しかもその生存率は、結婚期間が長いほど有効で、夫婦間の良い関係が続いている人ほど顕著であるのだとか。前の項目では、お金がないと健康を保てないなどと言いましたが、病気を治すためには愛が必要だと。何ともいい話じゃありませんか♪
不健康は離婚の危機!?
新婚さんなどには少々酷な話です。
何とも残念ですが、感動的な映画などとは一線を画し、病気にかかると離婚のリスクが跳ね上がることがわかっています。一般的に大きな病気にかかることは直接的な離婚の原因になり得る(※3)ことがわかっています。悲しい…。ただこちらは男女差があるようです。
男性の場合は、若くして病気になった場合です。残念ながら女性は男性に比べ体力が劣ります。男女差における介護のストレスは相当大きいことがわかっており、女性が男性の介護に耐えられなくなるケースが多いことが一因とされています。それに加え、収入や社会的地位の消失など、現実として女性より男性が失う損失の方が大きいことも理由とされています。パンパンのお腹を放り出し、病気へ一直線!みたいな生活をしている若いお父さん。女性は気づいています。そしてある瞬間、急にいなくなってしまいます。そうならないために、日頃から少しだけ健康に気をつけてみませんか?
ただ問題は女性の場合です。女性も病気になると離婚の確立は跳ね上がります。女性は年齢問わず離婚のリスクを高めるようで、男性より大きなリスクが潜んでいます。もともと女性が男性より寿命が長いのも関係しているようですが、女性ほど健康に気をつけておいて損はないということです。
異文化結婚は健康的じゃない!?
最後は異文化間での結婚についてです。説明のわかりやすさのため、あえて人種という言葉を使わせていただきますが、どうやら育った環境や身体的特徴の違いは、結婚による健康効果を減らしてしまうようです(※6)。健康的な効果の差は人種によって大きく異なるようですが、何とも残念な結果です。どうやら理由には様々な要因がありそうですが、やはり身体的特徴差を埋めるのは容易ではないということなんでしょうか。難しいですね。
ただ1点補足しておきたいのは、こちらお子さんに関しては無関係であることを付け足しておきます。あくまでも結婚をした両者による健康効果を調べたもので、ご両親から生まれたお子さんの健康に関係はありません。間違えないように!
まとめ
今回は結婚にまつわる健康について説明してみました。少々辛辣な話もありましたが、全ての方がこれに当てはまる訳ではありません。何よりこれは統計学による分類が多くをしめていて、いつの時代もそれに当てはまらない人はいるものです。ですから、「こんな人もいるんだ」くらいに思っていただければ結構です♪
ここで最後までお読みいただいたあなたにプチ情報を。
実は誰でも結婚してすぐはストレスが大きいものです。しかしそれもしばらくすると慣れます。すぐに別れてしまうのは簡単ですが、少し立ち止まって考えてみるのも重要です。ただストレスが減らず、日に日に増していくのは「合っていない証拠」でもあるようですので、よーく自分や周囲の皆さんと相談して決めることです。人付き合いはストレスで判断。これは夫婦も一緒ということです。覚えておくと人生が楽ですよ♪ ちなみにですが、いわゆるLGBTの皆さんも結婚における健康効果は同じだそうです。男性同士、女性同士、なんら関係ありません。性別に関わらず一律。やはり健康は万人に平等です♪
健康は意識から!
あなたも今日から健康、はじめてみませんか?
参考文献
※2) :Kern, M. L., Della Porta, S. S., & Friedman, H. S. (2014). Lifelong pathways to longevity: Personality, relationships, flourishing, and health. Journal of personality, 82(6), 472-484.
※3) :Karraker, A., & Latham, K. (2015). In sickness and in health? Physical illness as a risk factor for marital dissolution in later life. Journal of health and social behavior, 56(3), 420-435.
※4) :Kane, J. B. (2016). Marriage advantages in perinatal health: Evidence of marriage selection or marriage protection?. Journal of Marriage and Family, 78(1), 212-229.
※5) :Hanson, K. L., Sobal, J., & Vermeylen, F. M. (2014). Social selection and social causation in marriage and health: longitudinal evidence of body weight change. Marriage & Family Review, 50(5), 373-394.
※6) :Yu, Y. L., & Zhang, Z. (2017). Interracial Marriage and Self-Reported Health of Whites and Blacks in the United States. Population Research and Policy Review, 36(6), 851-870.
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