運動を始めるその前に。あなたは本当にストレッチの意味を理解していますか? ストレッチの持つ健康効果6選

4月 4, 2018運動ストレッチ, 運動運動, 運動

ヨガをする女性

人は歳を重ねるうち、自然と体も心も硬くなってしまいがちです。ちょっとしたことで怪我をしたり、意固地になって怒鳴り散らしたり、何事にも柔軟性がなくなってしまうのが現実。「こんなじゃいけないな」と思うものの、なかなか変えられないのもまた現実です。でもちょっと待ってください。それ、まだ大丈夫かもしれませんよ?

ということで、今回はあまり運動と縁がない方々に向けた「ストレッチ」について触れてみたいと思います。

ちゃんとストレッチについて考えたことがありますか?

疑問のある女性

アスリートにとってストレッチという行為は当たり前かもしれませんが、では日頃運動しない皆さんにはどうでしょう?

言葉は知っていても、何のために行うか、実際に説明するのは意外に難しいものです。そもそも「ウォーミングアップ」と「漠然としたストレッチ」が全く別物ということすら知らない方もいらっしゃるはず。ではストレッチとは一般的にどんなものを指すのでしょうか。

Wikipediaにはこのような説明がされています。

スポーツや医療の分野においてストレッチとは、体のある筋肉を良好な状態にする目的でその筋肉を引っ張って伸ばすことをいう。筋肉の柔軟性を高め関節可動域を広げるほか、呼吸を整えたり、精神的な緊張を解いたりするという心身のコンディション作りにもつながるなど、様々な効果がある。

簡単ですね。文字通り、筋肉や関節の状態を整える行為であるということです。一般にスポーツで言われる「ウォーミングアップ」は、競技における準備運動全体を指しており、ストレッチはその中の一項目として扱われることが多いです。

そもそもの話とはなりますが、静的ストレッチ(時間をかけて筋肉を伸ばすように行うストレッチ)だけを競技の直前に行った場合、運動のパフォーマンスが上がらないのは常識中の常識。これは「運動前に筋を伸ばすストレッチだけしておけば良いんでしょ」という言葉が、根本から間違っていることを意味しています。

「じゃあストレッチってなんなの」となりますよね。ではその効果はどうなのでしょうか。こちらもWikipediaの説明を見てみましょう。

・筋肉ならびに結合組織の柔軟性の改善
・筋肉の緊張緩和
・血流改善
・神経機能の向上
・筋萎縮の抑制

基本的には体の状態を保つための行為と捉えるのが良いかと思います。「怪我の予防や柔軟性の改善のために行う」ということなんですね。

ですが言い換えれば、「状態を保つ準備」でしかなく、「速く走るための準備」ではないということ。単純に、「速く走るための準備」は筋を伸ばすストレッチだけでは足りないということなんです。じゃあなんで「運動前はストレッチをしておけば大丈夫」なんて話になったのでしょうか。それには理由があります。

実はストレッチには2つ種類がありまして、前出の『静的ストレッチ』と、『動的ストレッチ』というものが存在します。動的なストレッチは、一般的に腕や足などを種目に応じた形に動かしてやることを指していて、ここには「歩くこと」や「ジョギング」、「軽い筋力トレーニング」なども含まれており、いわゆる体を温めるための動きが全て詰まっています。しかし待ってください。日頃あまり運動をしない方々が思い浮かべるストレッチってそれとは違いませんか?

・ゆっくり20秒数えながら筋肉を伸ばす
・ゆっくり息を吐きながら座って行う

こんなイメージ。
これらはいわゆる静的なストレッチと呼ばれるもので、運動を行った後の筋肉をほぐすために行うのが一般的。そのため、日頃運動しない方が知らずに静的ストレッチだけを行い、急に動いた結果怪我をする、という事態が起こるんです。これが「ストレッチしておけば大丈夫神話」が生み出される大きな理由です。知らないって恐いですよね^^;

話を戻しましょう。今回は動的なストレッチではなく、より想像しやすい静的なストレッチを対象にしています動的なものはその後の運動や競技によって項目が全く異なりますから、そちらはまた別の機会に…

大まかにストレッチを行う意味はわかっていただけたかと思いますが、ストレッチの効果は何もこれだけではありません。「私、運動しないので」と言い切らずに、ストレッチがもたらす健康効果を最後までご覧ください。項目は6つです。

1.睡眠の質を改善する
2.ストレス解消になる
3.バランス感覚が改善する
4.認知能力が向上する
5.妊娠中の軽い運動にもってこい
6.生活の質も改善する!
ex.どんなストレッチをすればいいの?

睡眠の質を改善する

ノビをする女性

継続したストレッチは睡眠の質を改善するようです。こちらは50歳以上の女性を対象にした調査の結果なのですが、1年間ストレッチを継続した女性は、そうでない方に比べ睡眠の質を改善したのだとか(※1)。ストレッチだけでなく運動も併用することで質の向上も見受けられるようですが、単純にストレッチを続けるだけでも睡眠の質が上がるのは間違いないようです。
こちらは対象をしぼった実験ではありますが、年齢や性別を問わず、ある程度の効果は予想することができます。漠然と何もしないでは始まりません。睡眠の質に満足がいかない運動不足のあなた。毎日のストレッチから始めてみませんか?

ストレス解消になる

ガッツポーズする女性

適度な運動がストレス解消に繋がることは以前からわかっていますが、それはストレッチでも同じようです。こちらはPTSDの患者さんを対象にした試験結果ですが、ストレッチ運動と呼吸訓練を16週続けたところストレス値を示すコルチゾール濃度のレベルが低下したのだそう(※2)。こちらは高ストレス状態にある患者さんを対象に行ったテストですが、そこまでではない皆さんにも同じ効果が期待できます。

バランス感覚が改善する

落下する人形

歳を取れば必然的にバランスは悪くなり、転倒や怪我のリスクも高まります。そんな怪我をしないためにも、ストレッチは重要かもしれません。
こちらは脳卒中の患者さんを対象に4週間、週2日の足首ストレッチを継続した結果なのですが、歩行能力やバランスが改善したとのこと(※3)。本来の研究目的がロボット支援療法を用いたストレッチ訓練のため、方法とストレッチの箇所は多少特殊ではありますが、当然一般にも応用可能です(普通に足のストレッチをするだけで大丈夫)。それだけで転びにくくなるのなら、やってみる価値はあると思いますよ♪

認知能力が向上する

驚く子犬

ストレッチは脳にも良いようです。こちらは40から56歳までの男女を対象にした実験結果なのですが、ストレッチとサイクリングを6ヶ月間、週に2回継続したところ、記憶力が有意に改善したのだそう(※4)。もちろんストレッチだけを行った場合も効果があるようで、特に注意力が高まるのだとか。歳を取ると、人は注意力など様々な反応が遅くなります。それを少しでも遅らせることができるなら、ストレッチくらいしてもバチは当たらないと思いますよ♪

妊娠中の軽い運動にもってこい

お腹の赤ちゃんに話しかける妊婦

妊娠中は激しい運動ができません。そんな妊婦さんに朗報です。ストレッチはいかがでしょう?

妊娠中のストレッチについては意外なほど多くの調査結果が出ていて、どれも良い結果が出ています。副交感神経の緊張緩和や血圧の改善、また産後太りの防止にも効果があります(例※5)一人でジッとしているくらいならゆったりとストレッチ、してみませんか?

生活の質も改善する!

格差社会図

それでも面倒だというあなた。ストレッチは生活の質すら上げてくれることがわかっています。こちらは透析患者さんを対象にストレッチの有効性を調査した結果なのですが、たった一週間でも効果はあるようで、面白いくらいに数字が改善しています。透析患者さんの辛い状況が改善するというのですから、これは余程のことです(※6)

どんなストレッチをすればいいの?

疑問を感じる子猫

ストレッチにも様々な種類があります。単純に筋を伸ばすものから、部分的な筋肉の修復を目的としたものまで幅広く存在します。

まずは運動としての効果も広く認められている、ヨガなどいかがでしょうか?

項目はこれからも追記していく予定です!

まとめ

簡単なストレッチを継続して行うことで、意外なほど体は変化します。たかがストレッチと思わずに、あなたも少し体を動かしてみませんか?

健康は意識から!
あなたも今日から健康、はじめてみませんか?

参考文献

※1) :Tworoger, S. S., Yasui, Y., Vitiello, M. V., Schwartz, R. S., Ulrich, C. M., Aiello, E. J., … & McTiernan, A. (2003). Effects of a yearlong moderate-intensity exercise and a stretching intervention on sleep quality in postmenopausal women. Sleep, 26(7), 830-836.
※2) :Kim, S. H., Schneider, S. M., Bevans, M., Kravitz, L., Mermier, C., Qualls, C., & Burge, M. R. (2013). PTSD symptom reduction with mindfulness-based stretching and deep breathing exercise: randomized controlled clinical trial of efficacy. The Journal of Clinical Endocrinology & Metabolism, 98(7), 2984-2992.
※3) :Yoo, D., Lee, B. C., & Son, Y. (2017). A new robot-assisted therapy for stroke survivors: Effects of long-term stretching exercises on ankle range of motion, balance and gait.
※4) :Hötting, K., Reich, B., Holzschneider, K., Kauschke, K., Schmidt, T., Reer, R., … & Röder, B. (2014). ” Differential cognitive effects of cycling versus stretching/coordination training in middle-aged adults”: Correction to Hötting et al.(2012).
※5) :Logan, J. G., & Yeo, S. (2017). Effects of stretching exercise on heart rate variability during pregnancy. Journal of Cardiovascular Nursing, 32(2), 107-111.
※6) :Kaur, J., Venkateasan, M., Kaur, H., Rawat, P. S., & Massey, H. (2016). Effectiveness of Muscle Stretching Exercise on Quality of Life of Haemodialysis Patients. International Journal of Medical Research and Health Sciences, 5(4), 203-207.

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Posted by 健康ちゃん