アスリートも知っておくべき!? 運動の質を上げるためにするべき8つのポイント【後編】

2018年3月28日睡眠, 運動ストレス, タバコ, 喫煙, 睡眠, 運動睡眠, 運動, 喫煙, 睡眠, 運動

ランニングイメージ図
今回は前回の続き、運動の質を上げるためのポイントです。
それでは、残り7項目を確認していきましょう。

前編はこちら!


運動の質を上げる8つの条件

条件は引き続き8つ。今回は2番の睡眠の質からスタートです。

1.正しい食事を知る 【済】
2.睡眠の質を上げる
3.アルコール摂取の有無
4.喫煙状況
5.ストレスの有無
6.運動後の行動にこそ本質が出る
7.習慣化・継続化
8.完璧にこだわらない

睡眠の質を上げる

眠る猫

睡眠と運動に関連性がないと思っている方も多いと思います。しかし睡眠が運動能力に関わっていることを示す根拠は数多く発表されていて、睡眠の質を高めることが、運動の質を高めることを意味しています。

また睡眠の質を上げることで、体の回復促進や正しい概日リズムを作ることもできます。また最近では、睡眠が運動中の怪我と相関関係にあることもわかっています。若いアスリートを対象に栄養状態と睡眠時間を調査した結果、平均の睡眠時間が8時間以上になると、怪我をする確立が61%も低下したのだとか(※1)。怪我をしていては運動の質は上げられません。怪我をしにくい環境や体作りに、睡眠が一役買っているのは明らかです。

また睡眠不足が太りやすくなるのは一般的ですが、実はそれだけではありません。睡眠時間の短い子供がより太りやすいのは知られた話。子供は最も本能的に動く存在として有名ですが、これは人本来の性質を示しているとも言えます。日本の東大の調査でも、睡眠不足の女性は、「お菓子や麺類を食べ、魚や野菜を食べず、砂糖飲料を飲み、朝食を抜きがち」とまとめています(※2)。とても興味深いですね♪

睡眠の質を上げるためには他にも様々な方法があります。これまでにも幾つかまとめていますので、詳細はこちらをご覧ください。

→ 口呼吸が睡眠の質を下げる!? 口呼吸にまつわる睡眠の質とは?
→ お風呂が睡眠の質を上げる! 正しいお風呂の入り方を知ろう!
→ 音は熟睡に重要な鍵を握っている!
→ スマホは安眠の大敵です! スマホにまつわる健康話!
→ お酒が眠りに与える影響は絶望的に高いと知っていますか?
→ この機会に熟眠障害も合わせて知ってみよう!

アルコール摂取の有無

ビールジョッキ

人は総じてお酒を飲む生き物です。時には楽しくなれるし、人間関係も良好にできるかもしれません。しかし片や健康や運動に焦点を当てれば、アルコールは多くのものを人から奪い去っていきます。残念なことに、日常的なアルコール摂取が運動能力を低下させることが明らかになっています。何より多少のストレス解消効果以外、取り立てたメリットがないのですから、飲酒が問題であるのは明らかです。また、アルコールは肉体の回復を阻害する効果も確認されています。睡眠同様、運動の質を下げる根本的な原因となり得るのです。

アルコールと運動の関係はこちら

喫煙状況

喫煙イメージ図

タバコを吸うと心肺能力が落ちる。そんな話を昔からよく聞きますが、それも当然です。タバコは肥満や塩分過多と並ぶ病気の大きな要因で、肺の疾患の大きな原因となるのはあまりにも有名です。しかしタバコが体に与える影響はそれだけで済みません。

タバコは人の運動能力にも大きな問題を起こすことがわかっています。体温調節異常、心筋ストレスの増加、摂取酸素量の低下、そして食事の質低下。少し調べるだけでもデメリットで溢れかえります。何より問題なのは、タバコを吸うと必然的に全ての力を出すことができないということ。そんな状態では、運動の質など問える段階にはありません

喫煙と運動の関係性はこちらをご覧ください。

ストレスの有無

困った子犬

現代社会でストレスは大きな問題となっています。ストレスは様々な病や疾患を誘発するだけでなく、運動能力にも影響を与えることがわかっています。オリンピックアスリートのストレス状態を調べたところ、競技直前の選手のエネルギー効率は42%も落ちるという結果も出ているほどです。しかし単純に体の状態を悪化させてしまうことだけでなく、ストレスが及ぼす悪影響には外部の要因も多いことも知られています。

中でも有名なのは過食です。世間では「バク食い」などと呼ばれるストレス誘発食は、生理学的に起こり得る難しい問題とされていて、いちじるしく体の状態を悪化させます。様々な調査からも、高ストレス状態はより多くのカロリーを求めることがわかっていて、また余計な負荷を体にかけてしまうことが明らかになっています。運動によるストレス軽減は確かにありますが、運動の質という点で語れば「運動前」の状態でストレス値が高いのは大問題です(※3)

また、ストレスは睡眠の質や腸内環境も変化させ、脳の構造まで変えることがわかっています。余談ですが、ストレスは運動だけでなく仕事の質すら落とすというのだから、過剰なストレスを部下や社員にかけるような環境は愚かであるとしか言えません。いかにストレスを感じる状況を減らし、良い環境で仕事をさせるか。それを考えない経営者や上司は無能だということです。口は悪いですが、事実なのですから仕方がありません。

このように、運動の質低下を気にするならば、根本的なストレスの原因をなくす努力が必要です。

→ ストレスで運動能力低下!? ストレスが起こす体の機能低下とは?
→ 脳はストレスに弱い!? 脳が受けるストレスの影響は?

運動後の行動にこそ本質が出る

酔いつぶれた男性

運動の質を求める上で、運動後の行動はとても重要です。「運動最高! 運動後のビールはもっと最高!」と言ってしまいがちですが、実は運動をした後の行動で、次の運動の質が大きく変わります。

食事の項目でも触れましたが、運動後、人の体は激しく消耗します。ですから運動をした後に何もしてあげなければ、体は傷ついたまま放置されることになり、その後の生活に影響を及ぼします。アルコールの項目でも触れましたが、お酒など飲んでいる場合ではないんです!

運動後のアフターケアに関してはこちら

習慣化・継続化

ウォーキングイメージ

運動の質を上げようにも、その頻度が少なすぎれば質は上がりません。当然ですが、気持ちよく運動をするには、それなりの頻度が必要です。無理をせず習慣化することで、人間の体は運動することに慣れます。人の体は急激な変化には耐えられませんが、長期的な変化には耐えられるようにできているのです。体が変われば、必然的に質があがり、効率も上がります。運動の質を上げるには習慣化させることが最も簡単で重要です。

では一週間にどの程度の運動をすれば良いのでしょう?
実は必要な運動量は人によって異なり、運動メニューも別々ですから一概にこれだけと言うことはできません。ですから、オーバートレーニングにならない程度に、自分の体と相談しながら行うことが重要です運動しすぎの目安はこちらにまとめてありますから、参考にしてみてください。

オーバートレーニングは逆効果!?

完璧にこだわらない

筋肉ムキムキ

「運動の質」は確かに重要です。しかし完璧を求めすぎるのも問題です。世の中には何でも完璧を求める完璧主義者と呼ばれる領域に該当する人がいます。

これはオリンピックアスリートなどにも多いのですが、完璧を突き詰めるがゆえに不健康・不健全な状態になってしまい、結果的に運動の質を落としてしまうことを意味しています。完璧を求めると、「運動の楽しさ低下」、「失敗することの恐れ」、「パフォーマンスの不満」、「イメージとの相違」など、様々な悪影響を生み出し、ネガティブな思考へと移行することが調査(※4)で明らかになっています(面白い視点の調査ですよね♪)。完全を求めるあまり、不完全に陥る。よくある話です。私も「健康健康」と言いすぎていますので、たまには肝に銘じなければなりません^^;

まとめ

運動の質を向上させるための方法論を8つに分けて説明しました。
これら条件を整えることで、初めて100の状態で運動を始められるんですね。やはり運動も奥が深い!

皆さんも明日から8つを気にして運動をしてみてください。きっと満足する結果が得られるはずですよ♪

健康は意識から!
あなたも今日から健康、はじめてみませんか?

参考文献


※1) :Rosen, P., Frohm, A., Kottorp, A., Friden, C., & Heijne, A. (2017). Too little sleep and an unhealthy diet could increase the risk of sustaining a new injury in adolescent elite athletes. Scandinavian journal of medicine & science in sports, 27(11), 1364-1371.
※2) :Katagiri, R., Asakura, K., Kobayashi, S., Suga, H., & Sasaki, S. (2014). Low intake of vegetables, high intake of confectionary, and unhealthy eating habits are associated with poor sleep quality among middle-aged female Japanese workers. Journal of occupational health, 56(5), 359-368.
※3) :Leow, S., Jackson, B., Alderson, J. A., Guelfi, K. J., & Dimmock, J. A. (2018). A Role for Exercise in Attenuating Unhealthy Food Consumption in Response to Stress. Nutrients, 10(2), 176.
※4) :Sellars, P. A., Evans, L., & Thomas, O. (2016). The effects of perfectionism in elite sport: Experiences of unhealthy perfectionists. The Sport Psychologist, 30(3), 219-230.