運動しすぎは逆効果!? オーバートレーニングが体に及ぼす負の影響

3月 16, 2018運動オーバートレーニング, 健康コラム, 運動, 運動中毒運動, 健康コラム, 運動, 運動中毒

ストレッチする女性

皆さん運動してますか?

毎日スポーツジムでガンガン鍛えてる。最近ではそのような方も多いかと思います。しかしそれも「程度」が重要です。
今回は運動のしすぎ、いわゆるオーバートレーニングが体に及ぼす影響を紹介してみたいと思います。

運動しすぎは逆に不健康!?

ランニングイメージ図

健康的な体を維持するために、運動は非常に重要です。しかしそれも、やりすぎてしまっては意味がありません。一流アスリートが限界を求めた結果、練習をしすぎて逆に不調に陥るのは良くある話ですが、これは一般の皆さんにも起こることです。

肉体の限界は人それぞれ違います。何より健康維持のために必要なトレーニング量も、それぞれ異なります。適度な負荷、適度な強度、適度な時間にそれぞれに適した量の運動をこなすことが重要で、一概に「○○をすれば大丈夫!」などとは言っているものは眉唾ものです。しかし反対に、過度な運動を判定するのは簡単です。具体的にどんな症状が出るか、ご自身に当てはめてみてください。

・日常の集中力低下
・慢性疲労
倦怠
高ストレス状態
睡眠の質の低下
食欲不振
・安静時の血圧上昇
筋肉痛の継続
憂うつ感の継続
ホルモンバランスの崩れ(女性)

毎日しっかり運動していて、上のような症状が出ているならば、もしかするとあなたはオーバートレーニング状態に片足を踏み入れている状態かもしれません。これらは病気の諸症状とも重なるため一概には言えませんが、筋肉系の違和感が継続する場合は、トレーニング過多が原因かもしれません。ご自身の一週間に行ったトレーニング内容を箇条書きにし、トレーナーや贔屓の先生に内容の相談をしてみると良いでしょう。

では本題です。オーバートレーニング状態が続くと人間の体はどうなるのか。ここからはオーバートレーニングが体に及ぼす影響を説明してみたいと思います。項目は6つ+α。今後のトレーニングの参考にしてみてください。

1.筋肉が萎縮する
2.高ストレス状態の継続
3.摂食障害を誘発する
4.精神的疾患を誘発する
5.脂質異常が起こる
6.心不全のリスクが上がる
ex.じゃあどれだけ運動すれば良いの?

 

筋肉が萎縮する

萎縮したボトル

トレーニングをする上で最もわかりやすい指標。それは体の変化です。中でも筋肉は目に見えるトレーニングの結果で、ひとたび筋肉美に取り憑かれた人は、オーバートレーニングになるほどストイックに鍛えてしまう方が多いのだとか。ですがオーバートレーニングを続けると、残念ながら筋肉は萎縮し小さくなってしまいます。

体調に変化が出るほどの高負荷トレーニングによる筋肉の萎縮は様々な研究結果(コレとかコレなど)が出ていて、過度なトレーニングの継続は骨格筋の質量に関連するタンパク質の増加を抑制、萎縮させることがわかっています。トレーニングのしすぎは、筋力が上がるどころか、むしろ減ってしまうんですね。「やればやるほど身になるは嘘」というのは今や常識です。追い込み根性論など、もはや過去の遺産です♪

 

高ストレス状態の継続

困った犬の顔

高負荷トレーニングの継続は、内容や頻度に関わらずストレス値を高めることが様々な調査結果(コレとかコレ※1)から明らかになっています。これらは血漿コルチゾールや唾液免疫グロブリンAといったストレス値を判別する方法を用いて高負荷トレーニング時のストレス値を調べた結果で、強すぎるトレーニングは必然的にストレスに襲われるということを示しています。また、これらは期間としてごく短期間で調べられたものなのですが、実はその後の運動にも影響及ぼすとされています。いわゆるオーバートレーニング症候群(運動中毒)を発症してしまえば、復帰までにとても長い時間がかかるとされ、完全な不健康状態へと落ちることになります。まともな運動ができない状態は手の打ちようがありません。そうならないために、トレーニングは考えて実施しなければいけないのです。


 

摂食障害を誘発する

お腹を擦る女性

前述のストレスとも関連が指摘されていますが、過度なトレーニングを行うと、人は食欲の減退させてしまいます(※1)。「食事によるエネルギー補給が上手くいかない → 過度なトレーニング → 食べられない」という負のスパイラルは、結果的に摂食障害のリスクを高めます。フィギュアスケートの選手として有名な鈴木明子さんは、過去に摂食障害で苦しんだ経験をテレビや雑誌などで告白していますが、何もこれは一流アスリートに限ったことではありません。

また女性は生理的機能差の点で言っても、摂食障害に陥るリスクが男性より高いとされ、トレーニング量と食事のバランスが難しいのは必然です。加えて月経等のホルモンバランスの崩れも重なり重篤化する危険性も高くなります。たかがオーバートレーニングと侮るのは命取りとなります。注意が必要です。

 

精神的疾患を誘発する

困った子犬

オーバートレーニング症候群と同列で語られるもの、それが”うつ”を始めとする精神的疾患です。これに関しては前出のストレス、食欲不振などが関連するのですが、実は大きな問題点が潜んでいます。それは重篤化するまで表に現れにくいという点です。

たんにオーバートレーニングが続いた場合の初期症状では、むしろ良好な精神状態を示すケースが多いとされていて、その後の体調不良を見逃してしまうケースがほとんどのようです。しかしストレスは蓄積し、あるとき一斉に爆発します引き金はわかりませんが、どこかで異変が生じた直後から、とにかく急に症状として現れます。そして気づいたところで、もはや遅し。復帰には多くの時間が必要となるのです。「妄信的に」「必死に」となりがちな真面目な人ほど陥る落とし穴です。可能ならば、トレーニングにも回りのサポートを求めるのが最善の方法と言えます。たまには他人を巻き込んでトレーニングを楽しむのはいかがでしょうか?

 

脂質異常が起こる

複雑に絡まった糸のイメージ図

脂質異常と言われてもピンとこない方もいることでしょう。しかし高脂血症ならばどうでしょう? ピンとくるお父さんも多いのではないでしょうか。

実はオーバートレーニングを継続すると脂質異常状態に陥ることがわかっています。不摂生をして運動不足のお父さんが健康診断でお医者さんに怒られるアレと同じです。高負荷トレーニングの継続は、肝臓の脂肪蓄積を誘発し、LDLコレステロール値を上げることが調査でわかっています。言い換えれば、肝臓にとんでもない負担をかけると言うことです。これは食べすぎて起こす機能不全とは全く意味が異なります。言うなれば体の防衛反応、体が上げる悲鳴ということです。その先に辿り着く場所がどこか。賢明な皆さんならわかりますよね?

 

心不全のリスクが上がる

鼓動のイメージ図

ラットを対象にした調査によると、十分な回復期間を与えず高負荷トレーニングを強いた場合、心筋の障害を促進することがわかっています。具体的には心室の肥大が確認されたのですが、これは心不全の根本的な原因になりうるとされています。一般的に「スポーツ心臓」と言われる心臓の拡大に近いものとされがちですが、心筋の障害として発生するこちらの症状は危険性が違います。今後も様々な負の影響が発表される部分であり、不整脈や体調の変化に気を配るなど本気の注意が必要です。

 

じゃあどれだけ運動すれば良いの?

疑問のある女性

最後におまけ。
漠然とオーバートレーニングと言っていますが、一体どの程度を超えると運動のしすぎと言えるのでしょうか。大まかに言えば最初に列挙した諸症状の出ない運動量となりますが、詳細に言うとすればこんな感じです。

起床時の心拍数向上がない
・運動による心理的疲労感がない
・運動9時間後の回復状態を確認し、良好である
・最大心拍数、最大酸素消費などから乳酸の閾値レベルを確認し、その数値以下でトレーニングを実施する(マニアック)

基本的には上3つの項目を意識しながら運動をするのが重要です。毎朝起床時の心拍数を計測し、その値が上がり続けているならば、トレーニング量を考慮する時期にあると言えます。またオーバートレーニングの場合、約9時間後に通常時に戻るとされる体の疲労度が継続するとされていますので、「疲労が抜けない=過度」と認識することが重要です。

最後は超マニアックですが、こんな方法もありますよという紹介。こちらは現時点での個人の能力を心拍数や酸素消費量などから算出して、その値に伴う負荷を体にかけてやるというトレーニング方法です。トレーニングで発生する乳酸の限界値を決めますので、数値的にも過度なトレーニングが起こらない仕組みになっているため、一流アスリートなどが取り組む方法としても有名です。関東圏や関西一部スポーツジムなどでは、個人に合わせた負荷トレーニングのメソッドが充実していますので、気になる方はトレーナーに相談してみると良いかもしれません♪

まとめ

運動中毒に続き、今回はオーバートレーニングが体に及ぼす影響を説明してみました。最近では健康のためスポーツジムなどで運動する方も増えましたが、真面目な人ほどストイックに無理をしてしまうものです。無理をして体を壊していては、運動をする意味もありません。健康のためには、何事もほどほどにするのが重要です。

最後に…
ストイックすぎる運動は、まだまだ別の悪影響もあるんですよ。
こちらも合わせてご覧ください。

健康は意識から!
あなたも今日から健康、はじめてみませんか?