過度は禁物? ストイックすぎる運動が健康に及ぼす影響

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ランニングイメージ図

完璧に鍛え上げられた肉体。
脂肪一つない腹筋。
スラリと美しい手足。

人間ならば誰もが追い求める姿です。毎日の食生活や運動にも気を配り、ストイックに追い込み続けた結果に得られる素晴らしい結果です。しかし待ってください。それ、本当に健康ですか?

今回は過度な運動がもたらす健康への影響について説明してみたいと思います。

運動の健康効果

健康そうな女性

これまでも当ブログでは運動にまつわる健康効果を様々紹介してまいりました。また、適度な運動が体にどういった変化をもたらすかも紹介してまいりました。




しかしどうでしょう。
「そんなのは当たり前だ」と、日々運動している皆さんもいるはずです。
「私は日頃から不摂生に気を配りハードなトレーニングをつんでいる」と胸を張る方もいることでしょう。その結果、プロのトレーナーとまではいかないまでも、美しい肉体や運動能力を手に入れた方々もいるはずです。ただ一方で、“諦めたもの”や、“捨てたもの”ってありませんか?

美しすぎる肉体や高すぎる運動能力の裏には、過度な運動、過度な食事制限、過度な努力が隠れています。もちろん、私はその努力を否定しません。ですが、残念ながら過度な行動は健康を害します。当ブログのコンセプトとは残念ながらズレてしまうのです。

 

追い込みすぎる運動は逆効果?

自分を追い込む女性イメージ

なんでもそうですが、やり過ぎは逆の効果を生み出します。当然、それは運動にも当てはまります。今回、皆さんに紹介したい過度な運動が健康に与える影響は4つ。ストイックに追い込む自分の姿は美しく見えますが、少しだけ落ち着いて読んでみてください。

1.運動中毒に陥りやすくなる
2.摂食障害を起こすリスクが増える
3.高血圧による不整脈を誘発する
4.免疫力が低下する

 

運動中毒に陥りやすくなる

ムキムキの女性一般的にあまり認知されていませんが、タバコやお酒などのように、運動にも中毒があります。毎日同じ時刻、同じ強度、同じ状況で運動を「しなければならない」と思う人、これを読んでいる方の中にもいるのではないでしょうか?

エクササイズ、フィットネスといった流行りから、運動を習慣化するのはとても良いことですが、毎日のように体や脳を追い込み続けることで、強迫的なまでに繰り返した体は、タバコやお酒のそれに似たような症状を引き起こします。こちらも国民性があり、南デンマーク大学の研究結果によると、日常的にフィットネスが根付いたフランスなどではジムに通うお客さんの30%程度が、この症状に陥っているそうです。症状の目安としては、丸一日から二日、運動せずにいると我慢できず動かずにいられない状態になり、最悪の場合は禁断症状まで発症するのだとか。

運動中毒最大の問題点は、中毒であるため運動をやめられないことです。自分の体の限界を超えても運動をやめることができず、結果的に怪我や病気に繋がるリスクが大幅に上がります。また、タバコやお酒のように負のリスクが知られていない運動中毒は『今日も元気だね』などと、むしろ普通に見られがちになるため、周囲が気づけないケースが多々見られます。ですから大きな怪我や病気を負った時、初めてそれを知るのがほとんどなんです。

そして中毒を起こした方は、怪我や病気を発症した場合、一般的な生活を送る人々より精神的な苦痛を感じる方が多く、うつや精神疾患を患う割合が多いこともわかっています。うつなどは約一割ほどの発症率とされており、笑っていられません。

もし近くに気になる方がいれば、一度数泊程度の温泉にでも誘ってみてください。我慢できず深夜や早朝などにランニングへ行ってきた、なんて反応が見られれば、少しだけ心配してあげるのも良いでしょう。本人が自覚できるのならば、通うジムなどで専門家にエクササイズの運動量を調整してもらうなどで、症状を緩和させることができるかもしれません。

 

摂食障害を起こすリスクが増える

痩せた果物

ストイックに体を追い込むタイプの人は、食事に対する制限も過度になりがちです。前述した南デンマーク大学の研究結果の中でも、摂食障害を持つ方の四割~五割の方は、何かしらの中毒症状を持つと言われていて、これは前出の運動中毒にも当てはまります。
特に女性はこのケースに陥りやすく、ダイエットやスタイルのキープなどの目的から、過度な運動や食事を切っ掛けに摂食障害を起こすケースが多く、周囲の方も注意が必要です。“最近病気でもないのに異様に痩せた。なのに毎日毎日スポーツジムに行ってるみたい”なんてお友達が近くにいたら、ちょっと危険な兆候だと思ってください。美しさのために多少の健康は捨てるという覚悟のプロフェッショナルならまだしも、摂食障害になってまで続けるダイエットなど絶対にあってはなりません。症状が進む前に、お医者さんに相談してみてください。

 

高血圧による不整脈を誘発する

鼓動のイメージ図

「運動は高血圧を防止するんでしょ?」
当然の疑問だと思います。しかし過度な運動は、また別の高血圧を誘発します。これは運動誘発性の高血圧症と言われていて、長期のトレーニングを積んできたアスリートほど多く発症します。文字通り運動中に血圧が上がる症状ですね。ただ注意したいのは、安静にしていればむしろ血圧は低いため、何も問題がなく気づかないことです。

有名な話ですが、元マラソン選手である高橋尚子さんなどは、現役時代の安静時心拍数は30台でした。これは一般的にスポーツ心臓と言われ、過度な運動に耐えうる心肺機能を備えるため心臓が肥大した結果に起こるものです。

問題はそれらを取り巻く状況です。人間は歳を取るほど体に何かしらの疾患を発症します。勿論それは心臓も同じで、若い競技者ならばあまり問題がないと言われていますが、中年になればなるほどリスクが増していきます皆さんの周りでも、「40過ぎてからマラソンに目覚めたんだ」なんて毎日のように頑張っているサラリーマンの方がいませんか? 実は歳を取れば取るほど、この高血圧による不整脈で心臓の疾患を起こす確率が増すそうです。急な運動も心臓に悪いですが、ストイックになりすぎるのも心臓に悪い、ということですね。

 

免疫力が低下する

悩むサラリーマン

最後にこちら。たまにアスリートの方々が集団で風邪やインフルエンザに感染したなんて話を聞きますよね。実はあれ、それほど不思議な話ではありません。

人間は体を鍛えていれば免疫力も上がると思われがちですが、過度な運動は免疫力を下げてしまいます(こちらなど)。激しい運動を行った後、人間の体は、DNA損傷、骨格筋細胞損傷、酸化ストレスといった損傷から体を回復させる代わりに、免疫機能を損なうことがわかっています。中でも呼吸器に関しては病原菌の感染リスクが増加するのがわかっており、近くに菌があれば、通常時より感染しやすくなっているということ。

これはリスクという言葉に置き換えることが可能で、筋肉を鍛えれば、その他のどこかに影響が出るということ。過去にどこかの錬金術師が言っていましたが、人間の体も等価交換なんですね♪

まとめ

筋肉ムキムキ

確かに適度な運動は体を強くし、健康な生活をもたらしてくれます。しかし何事も節度が必要です。限界を求めるアスリートならまだしも、健康を目標にする皆さんは、歯を食いしばってまで頑張る必要はないのです。確かに彫刻のような肉体は羨ましいですが、体を壊してしまっては元も子もありません。自分の体と相談し、適度に頑張る。何事も無理は禁物です。

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