概日リズムの役に立つ本当と嘘

9月 20, 2017睡眠概日リズム, 概日リズム睡眠障害, 睡眠


カバさんはスヤスヤと眠っておりますが、

皆様は『概日リズム』という言葉を聞いたことがあるでしょうか?

これは24時間周期で変動する生理現象で、動物や植物だけでなく

ほぼ全ての生物に存在するもので、一般的に言われる、いわゆる『体内時計』のことです。

 

「時差ボケとかでズレちゃうあれでしょ??」

……くらいだと思っているそこのあなた!

 

意外にそんな単純なものじゃないんですよ。

概日リズムが崩れると、体にも様々な異変が生じてしまうんです。
今回はこの『概日リズム』について語ってみます。

そもそも概日リズムって何?

前述したとおり、

概日リズムとは『体内時計』のことを指します。

難しく言うと

約24時間の周期で変動し、そのリズムの周期が光パルスや暗パルスによってリセットされる生理現象。脳波、ホルモン分泌、細胞の再生、その他の多くの生命活動には概日リズムが存在しており、睡眠や摂食のパターンを決定する点において重要である。動物には内在的な時計機構が備えられており、完全な暗闇の中でも、約24時間の周期で睡眠/覚醒サイクルを繰り返す。このリズムをもたらしているものを、生体時計(体内時計)と呼んでいる。生体時計の周期は24時間にぴったりと一致しているわけではないので、完全な暗闇の中で長期間飼育すると、周期が24時間より短い場合は日々サイクルが前進し、長い場合は日々後退する。この体内リズムは、明暗の刺激など外界のさまざまな事象の時間的変化(同調因子)を手がかりとして、内因性リズムの周期を24時間に微調整することにより、内因性リズムの位相と外界の時間が同調するようになる。同調因子には、(1)光による明暗(昼と夜)のほか(2) 社会的因子(家庭・学校・会社・仕事・遊び)、(3)食事、(4)身体的運動、(5)温度・湿度・騒音・振動などの環境も含まれる。(出典:医学用語解説)

まぁ、こんな感じ。

 

このリズムは外界の24時間を元にした時間軸とは違って、

細胞の代謝のリズムに基づくものと言われています。

要するに、各個人、各個体別に持っている生活リズムとでも言うのでしょうか。

 

ですから、当然ながらあなたも、そこのあなたも、そちらのお嬢様も

別々な時間軸を持ってるわけです。

朝起きて、働いて、ご飯食べて、寝る。

これらを司るリズムなんですね。

概日リズムが崩れるとどうなるの?

ではリズムが崩れると人間はどうなるのか。

ならば想像してみてください。

一般的なサラリーマンの生活を例にあげてみましょう。

  • AM6時:起床
  • AM9時:仕事開始
  • PM0時:昼食
  • PM5時頃:終業
  • PM7時~:帰宅、食事、入浴 等
  • PM11時頃:就寝

大雑把ですが、こんな生活を送っている人、「Bさん」がいるとします。

しかし仕事が忙しくなり、最近は午後五時に仕事が終わることはありません。

帰宅すると毎日深夜。自然と生活時間は後へ後へとスライドします。こんな風に。

  • PM9時頃:終業
  • PM11時~:帰宅、食事、入浴 等
  • PM1時頃:就寝

どうでしょう?

本来ならば寝ていた時間、Bさんは食事をしたり入浴をしたりしています。

でも脳は寝ている時間ですから、混乱した脳内はバランスがおかしくなってしまいます

そしてこの状態が続くと、脳はいつ寝て、いつ起きていれば良いのか

わからなくなってしまいます。これがいわゆる不眠の原因、

概日リズム睡眠障害とされる症状なのです。

概日リズム睡眠障害とは?

文字通り、概日リズムが崩れたことにより睡眠障害を起こす症状です。

  • 仕事や勤務体系で睡眠を取りたくても取れない。
  • そもそも寝る時間がない

こんな人に起こりやすい症状といえばわかりやすいでしょうか。しかし症状はそれほど簡単ではありません。

 

リズムの崩れにより、脳が覚醒してしまって眠れない。

これは本来眠れていた人でも簡単に睡眠不足となるということ。

毎日ちゃんと寝る時間があるから、概日リズム睡眠障害に陥ることはない、とはならないんです。

概日リズムの正しい戻し方

ならば狂ってしまったリズムはどうすれば戻るのか?

ほったらかし?

それとも強引に直してみる?

 

しかし、Bさんが同じ生活に戻したからといって

簡単に不眠が治るはずもありません。

これが原因で病気になってしまうこともあるでしょう。

一度狂った時計は簡単には治りません。故障した本物の時計とは違うのです。

人間の仕組みは複雑です。代用が効きません。だからこそ気をつけるんです。

 

しかし!

もちろん、治らないわけじゃありません。

概日リズムを限りなく正常に戻すとされる方法はあります。

ここからはそのポイントです。

 

睡眠メカニズムを知る

一般的に、

睡眠は「恒常性維持」「生体時計」の2つ働きによってコントロールされていると言われています。

「恒常性維持」というのは、

睡眠が不足していたり、長時間起きたままの状態を避けるため、脳を休ませるための機能。

「生体時計」は、

時間的な要素を感じて眠りを誘う機能。簡単に言うと夜になったら眠くなるっていう基本的な仕組みです。

睡眠はこれら2つの機能の掛け合わせで発生する事象なんです。

要は、これら2つの機能を正すのが、リズムを戻す最善の方法なんです!

 

睡眠リズムを戻す方法論

「別に薬やサプリメント飲めば治るんでしょ?」

そんな風に考えてる人もいると思います。

確かに睡眠導入剤やそれに似たものを服用すれば、眠ることはできるかもしれません。

しかしそれは、本来生き物の持っている2つの機能の働きによるものではありません。

言ってしまえばそれらは最終手段、正しいプロセスではありません。

そんな虫のいい話はないんです!

それ、嘘ですから!!(ですが、あまりに酷い症状の方はお医者さんへどうぞ……)

 

話を戻します。

2つの機能を動かすために必要となるもの。

それは『光(太陽光)』なんです。

 

人間の体は、眼から入った光の時間を元に、

生体時計を合わせていることがわかっています。

光を浴びてから約14時間が経過すると、徐々に先の機能が働き、人は眠気を覚えます。

しかし十分な光を浴びていなかったり、間違った時間に光を浴びることにより

この機能は大幅に狂ってしまいます。それでは本末転倒ですよね。

 

ならばどうするか、方法は簡単です。

起床後、光を眼に入れる時間を固定することです。

あなたにとって、起床時間が七時ならば、その時間にしっかり日光を浴びることが重要です。

それを続けることで、狂ったリズムをリセットし、徐々に回復をうながす、という寸法です。毎日時間を変えてしまっては意味がありません。もちろん、お休みの日もです。

一度壊れたものは簡単に元には戻りません。

ならばそれなりの努力が必要なのです!

他に方法はないの?

基本的に概日リズムの崩れを治すには、望ましい時刻に就床、起床を固定するとされており、投薬による治療はあまり効果があるとされていません。

やはりお薬に頼った完全治癒は望み薄、といえるようです。

 

しかし時刻の固定と合わせて効果が認められているのは

ビタミンB12の摂取です。

ビタミンB12、太陽光、時間固定によりメラトニンの分泌をうながす量が増え、体内時計の正常化に一役買ってくれるようです。

 

ちなみに、ビタミンB12は、

魚介類(しじみ・赤貝・アサリなど)や、レバー(牛・豚・鶏)に多く含まれますが、

相当量を摂取するのはなかなか難しく、サプリメントによる補給も考慮の1つです。

 

なおビタミンB12は、食事から過剰に摂取しても吸収できる量が決まっているため、

過剰症の心配はありません。取りすぎても安心なんですね。

概日リズムまとめ

ここまでのお話で、概日リズムについて、少しわかっていただけたと思います。

 

それでは概日リズムのまとめです。

  • 概日リズムは体内時計のことを指し、生活リズムの崩れが睡眠障害を引き起こす!
  • 概日リズム睡眠障害には、『起床時間固定』『太陽光』『ビタミンB12』が有効!

 

深夜残業がかさんでいるあなた!

お仕事で生活時間が崩れているあなた!

 

体が壊れてからでは遅いですよ。

日頃から、できる限りの対策をしましょう。

それが健康への第一歩なのですから♪