【シリーズ】食品添加物って何だ?:ジブチルヒドロキシトルエン(BHT) 編

12月 13, 2017食事BHT, ジブチルヒドロキシトルエン, 食品添加物, 食品添加物って何だ?食事, ジブチルヒドロキシトルエン, 食品添加物, 食品添加物って何だ?

疑問を感じる子猫

健康的な生活を送る上で、食事は非常に重要です。今回で6回目の「食品添加物って何だ」。『指定添加物』454種類、『既存添加物』365種類の中から、健康に関わる添加物の説明をします。

今回は指定添加物に属す『ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)』です。ブチルヒドロキシアニソール(BHA)との関連性を含め語られることの多い添加物ですが、実態はどうなのでしょうか。BHTはBHAと同じく冷凍魚介類やバターなどに使用されています。名前はちょっと難しいですが、わかりやすく説明しますので、どうぞ最後までお付き合いくださいね♪

ジブチルヒドロキシトルエンの概要

まずは物質としての前提

ジブチルヒドロキシトルエン、別名ブチル化ヒドロキシトルエン(略称 BHT)は、脂溶性のフェノール類であり、主に抗酸化剤として食品添加物として用いられる。また化粧品・ボディソープ・医薬品・ジェット燃料・ゴム・石油製品にも使われ、さらにエンバーミング剤としても使われる。※Wikipediaより引用

ジブチルヒドロキシトルエン(以下BHT)は、天然に存在しない添加物で、食べ物に用いる場合は酸化防止剤として使われます。いわゆる色が変わってしまうのを防ぐ用途ですね。これもBHAと同じです。物自体は少々プラスチック臭のある無色に近い白色の結晶性粉末です。

今回も指定添加物なので使用量上限が決まっています。

魚介冷凍品(浸漬液に対して) 1g/kg
チューインガム 0.75g/kg
バター 0.2g/kg … etc.

BHTの一日許容摂取量:0.3mg/kg/日

詳しくは、厚生労働省が定める使用基準リストに定められています。

今回も当然ながら『身体に悪い』ものという認識となります。詳細な用途はこちら。

魚介冷凍品(生食用除く)と鯨冷凍品(生食除く)の浸漬液、チューインガム、油脂、バター、魚介乾製品、魚介塩蔵品、乾燥裏ごしいも

基本的にBHAと同じですが、BHTにはチューインガムが含まれています。BHAも同様ですが、チューインガムを除けばどれだけ自分が口にしているかわかりにくいです。使用頻度としてもBHAと同じく一般的にはわかりにくい…。となれば、ここで詳しく知りたいですよね?

ではBHTがどんな健康にどんな影響を及ぼす可能性があり、どれだけ自分たちが口にしているか。詳しく見てみましょう。

BHTの健康に関する懸念

悩むサラリーマン

まずは一日許容摂取量の説明です。
0.3mg/kg/日ということですから、60kgの人ならば18mgが許容量となります。身近なガムの最大容量で計算してみますと、24g食べると、ちょうど18mgです。ちなみにボトル入りガム一粒の重さが1.5gくらいなので、16粒ほど食べると、この数字になります。棒状に売られているものなら一つと少しといったところでしょうか。わりと身近な数字ですが、もちろんこの数字は最大量で含まれていた場合ですのでご心配なく^^;

では実際にどの程度、皆さんのお口に入っているかデータを元に見てみましょう。2013年度の使用量調査では、日本人の摂取割合は0.0074mg。世間ではBHTはBHAに切り替わったなどと言われることが多いのですが、2004年以降、BHAはほぼ使われていません(※1)。逆にBHTが検出されていますが、その数値はあまりに微小。実質0に近い数値となっています。少し安心ですね♪

絶対ダメ!ただしBHAと同様に、海外での使用は未だまちまちです。国内での使用は少なくなっているようですが、アフリカ方面でのBHT、BHA使用はまだ現実的と言われているため、お子さんを持つ親御さんは注意が必要です。

お子さんといえば、Wikipediaにもあるように、変異原性(DNAや染色体に異常が起こること)が認められていて、お子さん、特に胎児に影響が大きいと言われています。実質使用量が0に近い数値とはいえ、お腹の子供や体重の軽いお子さんには少量でも影響を及ぼします。過敏になる必要はありませんが、知識として知っておくと良いでしょう。

今回は国内であまり使われていない点と、様々な調査が行われており、基本的な項目はクリアしていると思われるため、問題点は大きく1つとします。

・摂取による懸念(発がん性)

 

【BHTの問題点】摂取による懸念(発がん性)

デメリットイメージ図

BHT、BHAに関して、現在も多くの実験がされています。特に今回扱っているBHTに関する報告は多く、今でも発がん性を巡った議論は続いています。

ブチル化されたヒドロキシトルエン(BHT)が肺発癌において腫瘍促進の重要なメディエーター(要素)であることを示した。
(参考:The Role of Neutrophil Myeloperoxidase in Models of Lung Tumor Development)(※2)

マウスの肺における好中球の恒常性レベルの有意な上昇を観察した。(参考:Neutrophils are required for 3-methylcholanthrene-initiated, butylated hydroxytoluene-promoted lung carcinogenesis)(※3)

高用量群で雄ラットにおいて肝発がん性がみられたため、JECFAはラットにおけるBHTの肝発がん性についてさらなる試験を要請した。(~中略~) 原因因子はおそらくBHTの代謝物であると考えられる。(JECFA(1990)原文 参照)

この他にも様々な議論はなされているのですが、現在の結論としては、BHAと同様となりますが、多量に摂取しなければ問題ないと言えるでしょう。

肝壊死の誘導には高用量のBHTが必要であり、25mg/kg/日では肝臓への毒性影響はないことが示されており、22週を主にした肝細胞癌の増強実験で細胞の増強は見えなかった。

ともされています。継続調査も行われていることから、現在の使用量で問題が起きることは少ないでしょう♪ やはり何でも使い過ぎは体に毒だということです。

まとめ

今回はジブチルヒドロキシトルエン(BHT)を説明しましたが、どうでしたか?

まとめとしては、

1.BHTは指定添加物に属し、主に酸化防止剤として使われガムやバターなどに添加されている
2.使用量上限が決まっており、一日許容摂取量は0.3mg/kg。60kgの人なら18mg
3.多量に使用した場合、発がん性や変異原性が疑われているが、多量に摂取しない限り健康懸念は少ない

こんなところでしょうか。
可能であれば、BHAと合わせて読んでいただければと思います。

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参考文献

※1:仲間幸俊, 古謝あゆ子, 國仲奈津子, & 真保栄陽子. (2014). マーケットバスケット方式による BHT, BHA, 没食子酸プロピルの摂取量調査-2013 年度. 沖縄県衛生環境研究所報, (48), 78-82.
※2:Rymaszewski, A. L., Tate, E., Yimbesalu, J. P., Gelman, A. E., Jarzembowski, J. A., Zhang, H., … & Vikis, H. G. (2014). The role of neutrophil myeloperoxidase in models of lung tumor development. Cancers, 6(2), 1111-1127.
※3:Vikis, H. G., Gelman, A. E., Franklin, A., Stein, L., Rymaszewski, A., Zhu, J., … & You, M. (2012). Neutrophils are required for 3‐methylcholanthrene‐initiated, butylated hydroxytoluene‐promoted lung carcinogenesis. Molecular carcinogenesis, 51(12), 993-1002.